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地域観光 ■WEB増刊号《2012年5月5日(土)発行》    
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東北の桜名所・八十八カ所巡るプロジェクト始まる

 東北の復興支援へ桜を題材に観光客を誘致しようと、行政や観光業界、信用金庫業界が「東北・夢の桜街道推進協議会」を組織し、東北の桜の名所88カ所を巡る「桜の札所・八十八カ所巡り」プロジェクトを推進している。

 4月21日はプロジェクトの一環で、「“美しき桜心の物語”の語り会」と題するイベントを福島県三春町の桜の名所、三春滝桜で開いた。元NHKニュースキャスターで、語り部の第一人者、平野啓子さんが、ライトアップされた滝桜の前で瀬戸内寂聴さん原作の短編小説「しだれ桜」を朗読。滝桜の見事な枝ぶりと平野さんの絶妙な語りに200人の聴衆が酔いしれた=写真。

 イベントは協議会と三春町、東京、山形で桜を活用した地域づくりに取り組む「美しい多摩川フォーラム」「美しい山形・最上川フォーラム」が主催した。

 両フォーラムは東日本大震災でダメージを受けた東北の復興支援へ、東北の桜に着目。88カ所の「桜の名所」を選定した。一番から八十八番までの番号を付け、観光客に順番に回ってもらうよう、マスコミや旅行会社とタイアップしてPRに努めている。また推進体制強化のため、両フォーラムと東北6県、東京都、旅行会社、全国信用金庫協会などで組織する「東北・夢の桜街道推進協議会」も発足させた。

 今回は「一番札所」の三春滝桜でイベントを開催。マスコミや航空会社の機内誌、JRの車内誌などで来場者を募集し、全国から約200人が集まった。

 協議会の細野助博会長は「東北の復興のお手伝いをさせていただきたい。そのスタートが今日のイベントだ」とあいさつ。三春町の鈴木義孝町長は「皆さんを心から歓迎する。私たちは震災に負けないと、復興に向けてがんばっている。今後ともご支援を」と述べた。

 美しい多摩川フォーラムの宮坂不二生事務局長(青梅信用金庫特別アドバイザー)は「イベントは来年、宮城県または岩手県で行い、東北6県を順番に回っていきたい。イベントと八十八カ所巡りが注目され、東北に多くの観光客が訪れてもらえれば」と話している。



四国4市が共通パス、観光施設の利用が割安に
おもてなしパスのチラシ

 四国四市観光誘致促進協議会(事務局・松山市観光産業振興課)はこのほど、「つながる四国おもてなしパス」を発売した。人気の観光施設などが割安で利用できる。

 同パスは四国エリア内の交流人口拡大を目指し、4市(松山、高知、徳島、高松)が企画、開発した。コンビニエンスストアや旅行会社などで購入できる。

 価格は大人1千円。販売は16日に開始、来年3月31日まで。パスの有効期間は発行日から1年間。

 入館券のチケット綴りとなっており、利用できる施設は、松山市の道後温泉本館、神の湯階下、高知市の高知市立龍馬の生まれたまち記念館、徳島市の阿波おどり会館阿波おどりミュージアム、高松市の塩江温泉 行基の湯。パスを持参すると指定の飲食店や土産店で特典も得られる。



群馬・みなかみ町、男旅に焦点あてたプラン発売
 旅行の主役は女性と言われるが、「男だって旅してるんだ」とばかり、群馬県のみなかみ町観光協会は男性の旅行需要を取り込む試みを始めた。「新春から秋にかけて男旅を盛り上げたい」と意気込む。

 テーマは「はっちゃけ野郎」で、会員施設と共同してプランを作り、発売。「すでに15軒ほどの旅館の参画が決定している」と同協会。

 例えば、太宰治にゆかりがあるという旅館たにがわは「太宰流はっちゃく野郎プラン」を設定。「太宰と言えば薬と女と酒。薬はユンケル、女は芸者を用意した酒付きのプランで、男4人の場合、芸者が2人ついて1人2万円から」という。

 同協会は、男同士で飲み会や旅行に行くという潜在ニーズは確実に存在すると見る。みなかみには度胸試しのブリッジバンジーなど「『野郎旅』を盛り上げる環境が整っている」としており、積極的にアピールしていく考え。飲食店などでも男性向けの料理を出すなど「随時町内でプランを提供していく」という。



巌流島決闘十番勝負が開幕

 山口県下関市の巌流島で、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘400周年を記念したイベント「巌流島決闘十番勝負」がスタートした。ご当地グルメを食べ比べてもらう対決などが行われ、多くの来場者を集めた。さまざまなジャンルの対決が11月まで行われる。

 イベントは、巌流島を「決闘の聖地」として売り出そうと、下関市、北九州市、山口県で作る関門海峡観光推進協議会(会長・中尾友昭下関市長)が企画。プロレス、剣道、B級グルメなどの対決が実施される。

 400年目の記念の日となる13日は、同協議会が昨年から募集していた「十番勝負」の認定式が行われた=写真。決闘イベントを主催する各団体の代表者ら70人が出席し、巌流島決闘十番勝負のスタートとして、長府藩櫟木(いちき)流砲術が披露され、火縄銃の号砲が轟いた。

 また、新しい関門PRマスコットキャラクター「しものせき武蔵くん」「がんりゅう小次郎くん」の発表も行われた。

 15日は巌流島十番勝負に認定された「巌流島凧揚げ合戦」や「ロボットバトル・イン・巌流島」のほか、「関門グルメ対決」として下関の「とんちゃん焼き」と北九州市の「焼きうどん」を先着400人に食べ比べてもらうイベントを開催。約1500人が巌流島を訪れ、イベントを楽しんだ。




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