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トラベル ■第2658号《2012年5月31日(木)発行》  
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日旅北海道、農業事業会社設立
 日本旅行北海道はこのほど、北海道の農業生産法人と共同で農業事業会社を設立した。法人が所有する農地でコメと野菜を生産。収穫物を旅行会社の販路を生かして販売するほか、収穫時には収穫体験のツアーや即売会を行う。同社では第1次産業と観光の連携による新たなビジネスモデルを構築したいとしている。

 新会社「あぐりツーリズムネット」を、日本旅行北海道(落合周次社長)と農業生産法人「あきよしファーム」(本社=北海道空知郡奈井江町、吉井弘三社長)が共同出資し、4月2日に設立した。資本金1千万円で、日本旅行北海道が800万円、あきよしファームが200万円出資。社長は日本旅行北海道の永山茂・新規事業室長が務める。

 あきよしファームが奈井江町に持つ3ヘクタールの農地を使い、営農する。3ヘクタールのうち、米作で2ヘクタール、野菜などで1ヘクタールを利用。初年度に1千万円の販売を見込み、3年計画で耕作面積を10ヘクタールまで拡大。販売高3千万円を目指す。

 収穫物は旅行会社の各種販路で販売。全国の旅館・ホテルには収穫物を活用した販売フェアの開催を呼びかける。ウェブでの販売や、年間契約によるホテルや社員食堂、病院、大学の学食への販売も行う。余剰生産物を利用した漬物など加工食品の生産も行う予定だ。

 収穫期には教育旅行をはじめ、各種の体験型ツアーを行い、同地に誘客する。

 会員組織「あぐりファームメンバー」を限定400人で募集する。会員向けのツアーの催行やイベントの開催、収穫物の即売会を行う。宅配による収穫物の市場価格での販売も行う。



JALが「温泉マイル」開始、57軒が参画
温泉マイルのロゴ

 JALは全国の魅力ある温泉旅館とマイレージ提携し、新たなプログラム「JAL温泉マイル」を始めた。提携する温泉旅館でJALのマイルを貯めたり使ったりできるようにするほか、専用ページで温泉や温泉旅館の魅力の紹介などを行うことで、日本文化のひとつである温泉旅館の魅力を広めたい考えだ。

 (1)「日本三名泉」などの歴史と伝統と共にもてなしの心を現代に継承している(2)日本古来の温泉での癒しを味わえる(3)日本独自のもてなしのスタイルを提供している(4)日本の四季や味覚などを楽しめる(5)宿のもてなしを適切な価格で利用できる──などの項目からなるJALが設定した「温泉新基準」に基づき厳選した、全国57軒の温泉旅館が参画する。参画施設は順次拡大する。

 新たなマイレージプログラムでは、6月1日チェックイン分から、提携温泉旅館での宿泊、日帰りプランの利用料金100円に付き2マイルが貯まる。対象となるのは、温泉旅館のホームページ(HP)経由の予約や電話予約などの直予約。予約時にJAL温泉マイルの積算を希望することを伝える必要がある。JALHPで紹介する宿泊プランの利用でもマイルを積算できる。マイルは利用日から2、3カ月後に積算する。

 10月1日チェックイン分からは、マイル交換で入手できるクーポン「JALクーポン」を提携温泉旅館で利用できる。JALクーポンの利用は、これまで航空券やツアーの購入など、同社グループ内商品に限定していたが、新プログラムでは初めて、同社グループ商品以外でJALクーポンが利用できるようになる。



JR東、新幹線メモリアルキャンペーンを展開
キャンペーンロゴの一部

 JR東日本は同社運行の新幹線が今年、それぞれメモリアルイヤーを迎えることから、6月から記念キャンペーン「新幹線YEAR2012」を本格展開する。ご当地デザインのラッピング新幹線の運行や、新幹線での旅を楽しむためのスマートフォン・アプリの提供、記念グッズの販売のほか、山形新幹線で運賃と料金を50%割り引く特別料金を設定するなど各新幹線座席を割安な料金で販売する。キャンペーンの各種施策により、新幹線利用への感謝を表すと共に、新幹線での旅の楽しさをアピールする考えだ。

 今年は、秋田新幹線が3月23日に盛岡〜秋田開業15周年を迎えたのを皮切りに、6月23日に東北新幹線が大宮〜盛岡開業30周年、7月1日に山形新幹線が福島〜山形開業20周年、10月1日に長野新幹線が高崎〜長野開業15周年、11月15日に上越新幹線が大宮〜新潟開業30周年、12月1日に東北新幹線が盛岡〜八戸開業10周年をそれぞれ迎えることから実施するもの。キャンペーンコンセプトは、「MOVE YOUR HEART これからも新幹線は、あなたの夢を乗せて走りたい。」

 6月下旬から、JR東日本のオリジナルキャラクター「Suicaペンギン」と、福島の「あかべこ」、岩手「南部鉄器」などの各地観光素材を組み合わせたデザインをあしらった「ご当地ラッピング新幹線」を各新幹線で運行。東北新幹線30周年記念企画としては、6月23日に出発式や記念入場券の販売、旧塗装色の200系車両を使った記念号の運行なども行う。

 山形新幹線「つばさ」で実施する特別料金「お先にトクだ値スペシャル」は、7月1〜22日の期間、東京駅発着のつばさ、上り、下り各6本の普通車指定席で、座席数限定で設定。東京〜山形の場合、片道通常1万1030円を5510円で販売する。同様の割引料金は今後ほかの新幹線でも順次設定する予定だ。

 このほかタイアップ企画として、鉄道博物館(埼玉県さいたま市)で6月23日に特別料金で夜間営業を行ったり、東北・上越新幹線、200系新幹線に関連した特別メニューを提供したりする。またホテルメトリポリタン(東京都豊島区)などグループホテルでは、新幹線写真展を行ったり、対象旅行商品の利用者に子ども向け記念品を贈ったりする。

 キャンペーン期間は来年3月まで。キャンペーンで新幹線への関心を高め、来年春に予定の秋田新幹線E6系のデビューを盛り上げたい考えもある。



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