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地域観光 ■第2661号《2012年6月23日(土)発行》
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東北観光博実行委、夏季の誘客強化を確認
ポーズをとる井手長官(写真中央)とPR隊
東日本大震災や福島原発事故で落ち込んだ観光客を呼び戻すことを目的に、3月にスタートした「東北観光博」の第2回実行委員会が、山形県上山温泉の日本の宿古窯で開催された。吉村美栄子山形県知事をはじめ東北の経済界、観光業界の代表のほか、井手憲文観光庁長官、清谷伸吾東北運輸局長ら委員約20人が出席。東北への観光入り込み客数は震災前の水準には回復していないとの報告があり、引き続き施策を強化し、需要喚起に努めることを確認した。
東北観光博は、国土交通相を委員長とする実行委員会を組織し、官民を挙げ、東北の観光復興を目指すキャンペーン。東北地方全体を博覧会場に見立て、旅行者の誘致に取り組んでいる。期間は来年3月末まで。
委員会では、東北各県や東北運輸局の調査を基にした今年のゴールデンウイークの観光入り込み客数が報告された。各県ともに前年同期の実績は上回ったが、一昨年同期との比較では太平洋沿岸の3県がマイナス。福島県が33%減、宮城県が15%減、岩手県が11%減となる厳しい状況だった。
今後の東北観光博の運営方針では、(1)東北全体のさらなる旅行需要の喚起(2)太平洋沿岸の観光復興の支援(3)滞在交流型観光の取り組みの浸透(4)今後の観光地域づくりに資する先進的取り組みの実施(5)東北での継続的な取り組みの実施と他地域への展開に向けた仕組みづくりの推進──の5項目が確認された。
観光庁の井手長官は、委員会終了後の記者会見で、「東北観光博の認知度は首都圏を中心に確実に増しており、大手旅行業者を中心に、季節感をもった商品企画が多数設定されていることから、この夏に期待している」と述べた。
委員会の開催に合わせ、東北観光博を盛り上げようと、山形県の観光情報の発信に活躍している「山形おいたま愛の武将隊」「ミスさくらんぼ」「最上川舟下り船頭」「羽黒山山伏」「酒田舞妓」が会場に集合。実行委員らの山形への訪問を歓迎した。
実行委員らは委員会終了後、東北観光博の一環でさくらんぼ東根駅に設置されている「旅の駅」、銀山温泉内に開設されている「旅のサロン」などを視察した。
広島県がゆるキャラで総選挙、センターは「おしい!委員」に
「おしい広島県」という“自虐的”なコピーで観光PRを図っている広島県は、全国的に無名の県庁内12キャラクターによる「広島県庁キャラクター総選挙」の投票を始めた。“センター”(1位)に選ばれたキャラクターは「おしい委員」に就任、県内外で観光PR活動に従事することになっている。
総選挙は、先日行われて話題になった人気アイドルグループ「AKB48」が新曲を歌うメンバーを決める「選抜総選挙」にヒントを得て、県出身タレントで「広島県おしい委員会」委員長の有吉弘行さんの“指示”で始まった。
立候補しているのは、県税の意義や役割をPRする「タッ君」、暴走族追放キャラクター「ちーすけ君」、平安時代からやってきた「ひろしま清盛」、警察官の代表「メイプル君」など、全国的には全く無名の「おしい」12キャラクター。
25日まで、県ホームページ(HP)やはがき、ファクスなどで投票を受け付ける。県民以外も投票できる。来月4日にHPなどで結果を発表する。
県広報課によると、最終中間発表となる13日現在の1位は、文化とカキが合わさった「ブンカッキー」で681票となっている。
くまモン、吉本とコラボレーション
ステージで熊本の観光や物産をPR
「よしもと47ご当地市場 熊本展だモン」が14日から20日まで、大阪市のなんばグランド花月の「よしもと47ご当地市場」で開催された。
同市場は今年4月にオープンした全国の物産を扱う常設の物産展。地方の吉本とのコラボ商品などを販売しているほか、イートインコーナーも設置されている。また県ごとや食材などをテーマにしたイベントを交代で開催している。
「熊本展だモン」はゆるキャラ日本一となった熊本のマスコットキャラクター「くまモン」お勧めの「うまかモングルメ市」として、日本のふりかけの元祖である「御飯の友」や辛子レンコン、うにコロッケ、いきなり団子などの熊本の人気の物産が勢ぞろい。入り口から会場内にはくまモンの装飾を施した。
ステージではくまモンの観光PRイベントも毎日上演した。
物産展に合わせAKB48の姉妹グループのNMB48のメンバーによるくまモンの似顔絵も展示。会期中には関西ローカルのテレビ番組内にもくまモンが登場。物産展と連動したタイムセールも行われた。
なんばグランド花月の舞台にもくまモンは登場し、吉本新喜劇のメンバーと一緒に「前説」に挑戦した。
県大阪事務所によると「関西で人気者になったくまモンの人気も全国区になってきた。今年度も各地でくまモンによる観光や物産のプロモーションが大々的に展開される」と話している。
ぐんまちゃん家、11年度の来場者は40万人超に
群馬県によると、東京・銀座にある県の情報発信拠点、ぐんま総合情報センター(ぐんまちゃん家)の2011年度の来場数は40万4528人となり、前年度の29万1769人を大きく上回った。県は「11年3月の増床、リニューアルによる機能充実の効果」(企画課)と見ている。
観光相談件数は4万9087件(前年度2万8519件)。物産品の売上高は8270万円(同3293万円)となり、2.5倍の伸び。
また、マスコミや旅行会社との情報交換会(サロンG)、テレビ・ラジオでの放送などパブリシティ活動も軒並み増えた結果、「広告料に換算すると約12億円(同10億5千万円)になる」としている。
このほか、センターの企画によるバスツアーには4千人を超える参加者があった。
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