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インバウンド ■第2665号《2012年7月21日(土)発行》
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JNTO、外国人向け観光案内所を立地、機能別に認定
日本政府観光局(JNTO)は、訪日外国人旅行者に対応した観光案内所の新しい認定制度を10月からスタートさせる。観光庁が策定した指針に基づき、立地や機能により観光案内所を3つのカテゴリーに分類して外国人旅行者にサービス内容が分かるようにするほか、認定を3年ごとの更新制にして観光案内の質を確保する。観光案内所の機能の充実を促進し、外国人旅行者の満足度の向上につなげたい考えだ。
新認定制度のカテゴリーは、立地要件として(1)日本の“玄関口”として外国人旅行者が最初に訪れる地域、外国人旅行者が特に多く訪れる観光地(2)外国人旅行者が観光拠点として多く利用し、次の移動先など広域的な情報の提供が求められる地域(3)外国人旅行者の最終目的地となり、ローカルな情報の提供が求められる地域──に分類する。
立地要件の3分類に対応して、外国語対応や提供するサービス内容などについて基準が定められている。外国語では、(1)英語、中国語、韓国語で対応可能なスタッフが常駐(2)少なくとも英語で対応可能なスタッフが常駐(3)パートタイムのスタッフ、電話通訳サービスなどで英語に対応可能──などに分類されている。
3つのカテゴリー以外にも、観光案内を専業としない施設やボランティア団体などが運営する施設で、一定の基準を満たす観光案内所は、「パートナー施設」として認定する。
認定を維持するには、3年ごとの更新手続きが必要で、基準への適合も再審査する。基準に合致したサービスが提供されているかを確認するため、JNTOによる覆面調査も実施する。
新認定制度の導入に向けて、JNTOでは「外国人旅行者に各観光案内所のサービス内容が分かるようなPRの方策も検討していく。認定した観光案内所には、新たなシンボルマークを使用できるように準備を進めている」としている。
JNTOが外国人に対応した観光案内所を指定する現行の「ビジット・ジャパン案内所」(V案内所)の制度は、新認定制度への移行に伴い終了する。新認定制度のもとでもJNTOは、認定を受けた観光案内所への情報提供などの支援サービスを実施していく。
現在、各観光案内所から認定の申請を受け付けている。申請先は所在地域の地方運輸局または沖縄総合事務局。受付期間は8月20日まで。
千葉県、台湾対象にモニターツアー
千葉県は8月27日から31日まで、台湾の大学生を対象に県内観光のモニターツアーを実施する。学生が帰国した後、ブログやフェイスブック(FB)などで千葉の魅力を発信してもらい、さらなる外国人誘客を図るのが狙い。県は来年の春節の時期にも実施する予定で、モニターツアーの効果が立証されれば、来年度以降、対象国や日数、人数を増やすことも検討する。
県観光誘致促進課によると、この事業はJTBと共同で実施しており、外国の大学生を対象にしたモニターツアーは初めて。2日から22日まで、現地の雑誌やインターネット、さらに直接大学へ働きかけるなどで募集している。渡航・滞在費用はほぼ全額、県が負担する。
対象者は台湾の大学に通い、日常会話程度の日本語ができること、さらにブログやFBを活用している学生。すでに数百件の応募や問い合わせが来ているという。
県では今月下旬に書類選考と現地での面接を実施して対象者10人を選ぶ。選ばれた学生は、モニターツアーで滞在中の体験や千葉の魅力をブログなどで発信する義務を負う。
台湾をモニターツアーの対象市場として選んだ理由について同課では、(1)県内を訪れる外国からの観光客のうち常に人数が上位に来ている(2)日本に親しみを持つ人が多い(3)昨年11月に森田健作知事が現地でトップセールスを展開した──ことなどを挙げている。
一方で、「千葉」の知名度は台湾ではほとんどなく、将来国内の他都市との誘客競争で苦戦を強いられる恐れもあるため、知名度向上とそれに伴う誘客増を狙いたいと説明している。
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