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トラベル ■第2665号《2012年7月21日(土)発行》
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KNT、日赤の旅行業務を受託、取扱人数3600人
キャンプの狙いを説明する日赤関係者
近畿日本ツーリスト(KNT)は、日本赤十字社が東日本大震災で被災した東北3県の小中学生約3600人を対象に実施する「サマーキャンプ2012inクロスヴィレッジ」の旅行業務を受託した。同社は添乗のほか、現地でのボランティア活動も行う。約1カ月の間に3千人を超える子供を送る大規模プロジェクトとなるだけに、万全の体制で臨む構えだ。
サマーキャンプは日赤の教育支援事業の一環。日赤は「震災による影響で、教育や生活環境の変化に伴う精神的ストレスを受けている被災地の子供たちに、日常を離れ、自然の中で多くの仲間と共に思い切り身体を動かし、楽しく伸びやかに過ごしてもらうのが狙い」(企画広報室)という。
対象は岩手、宮城、福島に住む小学校5、6年生と中学1〜3年生で、3615人が参加する。7月21日から8月23日までの期間、3泊4日の日程で計11回開催し、1開催当たりの人数は約330人となる。このほか、ボランティアを含む運営スタッフとして約1千人が参加する。会場は北海道留寿都村(ルスツリゾート)で、宿泊施設はルスツリゾートホテル。
費用は世界各国の赤十字社を通じて寄せられた海外救援金から充当し、その額は約4億6千万円に上る。
現地では1グループを14〜15人単位とし、22グループに分ける。これを2つのユニット(1ユニット1〜11グループ)にし、スタディープログラムやアクティビティープログラムなどをこなすことによって、自分や周りの人を助ける方法、チームワークの大切さ、体験で得る達成感などを学んでもらう。
スタディープログラムでは三角巾を使用した止血法や心肺蘇生とAEDの使い方を学ぶ。
旅行にかかわる業務については4社による競争入札の結果、KNTが受注した。「この旅行の取り扱いを通じて、日赤の震災教育支援事業をサポートしていきたい」と話している。
栃木・大田原市が旅行会社設立、グリーンツーリズムを
栃木県大田原市は13日、グリーンツーリズム事業を行う同市設立の旅行会社「大田原ツーリズム」が23日に開業すると発表した。当初は市が100%、3千万円を出資し、将来は民間や農協などと合わせて資本金1億円の第3セクターとして運営する見込み。同県内で自治体が旅行会社を設立するのは初めて。
市政策推進課の説明によると、市外からの旅行客を受け入れることで、農家のモチベーションを向上させて収入を増やし、地域の経済活性化につなげることが狙い。
会長に永山林(はやし)副市長、社長に農業経営支援会社「ファーム・アンド・ファーム・カンパニー」(宇都宮市)の藤井大介社長が就任する。 本社は市役所に隣接する市総合文化会館内に置く。社員は4人採用する予定。
当面は、市内の農家が都市部の子どもたちを受け入れて農村の自然や文化、歴史を学んでもらう教育旅行の提供が事業の中心になる。農家は宿泊料や体験プログラムの費用を受け取り、新会社は手数料を得る仕組み。初年度の誘客目標は500人、民宿予定農家戸数は最低10戸。
教育旅行事業が軌道に乗ってきた後は、女性の団体旅行や企業の研修旅行、リハビリを目的とした旅行などにも対応する予定。
8月上旬には早速、留学生数十人を複数の農家が受け入れる民泊を予定している。
はとバスが家族向け体験ツアー、子供の宿題解決に一役
はとバスはファミリー向けに、発電所や工場の見学など普段はできない体験を盛り込んだツアーを発売した。「(子どもたちの)夏休みの宿題や自由研究のテーマ作りに役立ててほしい」(広報室)としている。夏休みの宿題に頭を抱える子どもやアドバイスしたい親に喜ばれそうだ。
「藤子・F・不二雄ミュージアムとプラネタリウム」ツアーは同ミュージアムのほか、国内最大級のメガソーラーについて学べる未来館(かわさきエコ暮らし未来館、浮島太陽光発電所)や最新鋭のプラネタリウム(かわさき宙と緑の科学館、メガスタープラネタリウム)などを巡る。
7月25日〜9月28日の水・金曜運行。料金は昼食付きで大人7980円、子ども6980円。
このほか、横浜新都市交通シーサイドラインの保線用列車や工場内の見学、ブラジルやペルー系の日系人が多く住む群馬県大泉町でブラジル文化に触れるツアーもある。
主要旅行業58社5月実績
観光庁が12日に発表した今年5月の主要旅行業58社の旅行取り扱い状況(速報)は、総取扱額が5183億7857万円で前年同月比24.0%増、前々年同月比は4.0%増だった。内訳は、国内旅行が前年同月比20.6%増の3253億4944万円、海外旅行が同28.0%増の1872億7310万円、外国人旅行は同188.6%増の57億5602万円。
分野別に前々年同月比を見ると、国内旅行が0.2%増、海外旅行が同11.7%増、外国人旅行が同0.9%減。
58社中、取り扱い額の合計が前年を超えたのは56社だった。
募集型企画旅行の取り扱い状況は、総取扱額が前年同月比32.9%増の1272億9391万円だった。このうち国内旅行は同34.5%増の680億1468万円、海外旅行は同30.8%増の590億2557万円、外国人旅行は同263.3%増の2億5367万円。前々年同月比は国内旅行が2.6%減、海外旅行が同10.8%増、外国人旅行が同29.5%減で、合計では3.1%の増加だった。
募集型企画旅行の総取扱人数は、前年同月比29.0%増の300万8246人。内訳は国内旅行が同28.3%増の266万7469人、海外旅行が同31.9%増の32万8479人、外国人旅行が228.6%増の1万2298人。前々年同月比は国内旅行が6.6%減、海外旅行が同4.3%増、外国人旅行が同24.3%減、合計では5.6%減。
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