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観光行政 ■第2674号《2012年9月22日(土)発行》
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4〜6月期の日本人国内宿泊観光旅行、震災前の水準上回る 観光庁調べ
観光庁は14日、今年4〜6月期の旅行・観光消費動向調査の結果(速報)をまとめた。日本人の観光を目的にした国内宿泊旅行は延べ旅行者数と消費額で、前年同期、東日本大震災発生前の前々年同期の水準をともに上回った。1回の旅行での支出額を示す旅行単価は、前々年同期の金額には届かなかった。
日本人の国内宿泊観光旅行の延べ旅行者数は4391万人で前年同期比18.9%増、前々年同期比で9.1%増。消費額は2兆2841億円で前年同期比21.4%増、前々年同期比3.2%増となった。
一方で旅行単価は5万2021円で、前年同期の5万939円に対して2.1%増加したが、前々年同期の5万4998円と比べると5.4%減少した。
日本人の国内宿泊観光旅行の延べ旅行者数を目的地別に推計すると、地方運輸局等の管轄で10地域のうち3地域が震災前の水準を下回った。下回った3地域は東北が324万人(前々年同期333万人)、中国が192万人(同195万人)、九州が328万人(同390万人)だった。
「東北観光博」に気仙沼ゾーン開設
観光庁をはじめ官民を挙げて東北への旅行需要を喚起するキャンペーン「東北観光博」。集中的に旅行者を迎える拠点として位置づける観光ゾーンに「気仙沼ゾーン」(宮城県気仙沼市)が加わった。気仙沼ゾーンのオープンは15日。「震災を乗り越え、『海と生きる』気仙沼」をテーマに地域が主体となって誘客に取り組む。
気仙沼ゾーンは、観光情報の提供や周遊スタンプ帳の配布などを行う「旅のサロン」を気仙沼駅前観光案内所に設置。地域のおもてなしの拠点「旅の駅」は、気仙沼大島観光協会、復興商店街「南町紫市場」、唐桑半島ビジターセンターに置いている。
気仙沼ゾーンの情報は、東北観光博のポータルサイトなどから発信する。買い物市場、飲食街として復興を目指す南町紫市場、ガイド付きの観光コースなどを紹介していく。
ゾーンのオープンについて気仙沼市の菅原茂市長は「気仙沼の面白さは何と言っても『人』。震災に負けず、一生懸命に生きている人こそが地域の宝。この宝をぜひ見に、そして会いにきてほしい」とのコメントを発表している。
東北観光博は、国土交通相を委員長とする実行委員会が主催。今年3月にスタート。東北全体を博覧会場に見立て、観光振興を通じて震災からの復興を目指している。
観光ゾーンは、沿岸部の復旧、復興などに伴って8月にみやこゾーン(宮城県宮古市など)がオープンし、今回、気仙沼が加わったことで計30ゾーンになった。東北観光博の期間は来年3月末まで。
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