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トラベル ■WEB増刊号《2012年9月29日(土)発行》  
 

クラブツーリズム、東京アイランドフェスタ開催
会場で披露された三宅太鼓保存会による実技

 伊豆諸島や小笠原諸島への誘客を増やそうと、クラブツーリズムは15日、新宿アイランドウイング(東京都新宿区)で誘客イベント「東京アイランドフェスタ」を開催し、同社会員や各島の観光関係者ら約120人が参加した。

 同社テーマ旅行部によると、昨年の小笠原諸島世界自然遺産認定を機に、同諸島への観光客が増加傾向にある一方、伊豆諸島観光が埋没ぎみになっているという。このため、伊豆諸島、小笠原諸島をまとめて「東京諸島」として観光を盛り上げようと、同社が主催してイベントを開催した。

 まず、東京都港区の竹芝客船ターミナルと伊豆諸島を結ぶ東海汽船の社員や伊豆大島と三宅島、八丈島の観光関係者らがアクセス方法や島の特徴を解説。特に、各島の観光ガイドが、島の住民の気さくさや動植物の種類の豊富さなどを軽妙な話術で紹介し、会場が笑いの渦に包まれた。

 また、ガイドの馬場一枝さんらが挑戦した、竹芝に戻らないで伊豆諸島9島を回る8泊9日ツアーの紹介では、悪天候に悩まされながら無事成功した体験談に、参加者が熱心に聞き入っていた。

 会場では、各島の特産品を販売するコーナーも設置され、参加者が次々に商品を買い求めていた。また、同社のツアー紹介の後、さっそく会員らが同社の担当者に費用や日程などを相談していた。



JTB、自転車の共同利用普及へ社会実験
 JTB法人東京は22日から、環境省の委託による自転車の共同利用サービス「コミュニティサイクル」の社会実験を東京都港区の品川駅港南エリアで始める。

 港南エリアは、新築マンションの急増により自転車が放置されている。今後も自転車の利用は増える見込みで、一層の対策が必要となっている。

 10月29日までの試験運用期間は、貸出拠点2カ所に20台の自転車を設置し、利用者を限定して利用状況などを検証。11月1日から5カ所、50台に拡大し、来年1月末まで実施する。

 利用料金は30分ごとに100円、ほか。クレジットカード決済で自転車の盗難を防ぐ仕組み。

 コミュニティサイクルは、パリやバルセロナなどのヨーロッパ主要都市部では低価格で利用できる交通手段として普及。JTBグループでは、東京や名古屋などで実施してきたこれまでの社会実験の成果をもとに、コミュニティサイクルの事業化を目指している。



JAL、居住性高い新座席導入

 日本航空(JAL)は13日、国際線の大型機ボーイング777—300ER型機に居住性と機能性を向上させた新座席「スカイスイート777」を導入すると発表した。「1クラス上の最高品質」をテーマに掲げ、来年1月に成田—ロンドン線から順次導入する。また、4人のスターシェフによる新しい機内食も発表した=写真。

 ファーストクラスはテーブルなどに木目調のデザインを採用し、上質な書斎や寝室のような空間に仕上げた。ビジネスクラスでは初めてフルフラットシートを採用。プレミアムエコノミーは前後の座席の間隔を広げ、足元のスペースが約10センチ広くなった。エコノミークラスは座席の前後間隔を広げたほか、シートを薄型化して足元空間を最大で約10センチ、座席幅を約2センチ拡大した。

 機内食は、欧米線、豪州線、東南アジア線で「空の上のレストラン」をコンセプトに従来の枠を越えた食事を提供する。ファーストクラスとビジネスクラスは、3つ星レストラン「日本食龍吟」の山本征治シェフら4人の人気料理人がメニューを考案した。

 植木義晴社長は「今我々が目指す会社の思いを特にエコノミークラスに込めた。公的支援を受けた企業として、国民への還元の思い」。19日に迫った東京証券取引所への再上場については「その先にもっと大きな目標がある。浮かれることなく株主の期待にこたえられるよう確実な経営に努める」と語った。



北海道中央バス、スマホで観光案内
 北海道中央バス(北海道小樽市)は10日、交通広告専業のキョウエイアドインターナショナル、日立東日本ソリューションズ、日立ソリューションズと共同で、スマートフォンを活用した観光情報提供サービスの実証実験を始めた。同社によると、同様のサービスは全国の他のバス会社では例がない。

 同社運輸部は「付加価値を付けることで、他社との差別化やリピーター拡大を図りたい。実験がうまくいけば実用化も検討する」と説明している。

 このサービスは主に「観光ガイド」「電子アルバム作成」の2種類。

 観光ガイドは、専用のアプリケーションをインストールしたスマートフォンを乗客に貸し出し、地図によるコースの行程や観光情報、観光名所などの写真を紹介する。

 電子アルバム作成は、乗客がスマートフォンで撮影した写真をバス車内で電子アルバムに加工し、USBメモリに取り込んで観光客に提供する。バスには運転手とガイドのほか、サービス運用のため日立関係者2人も同乗する。

 実験は15日から30日まで、札幌発着の定期観光バス「夏の絶景積丹(しゃこたん)岬コース」(約280キロ、10時間)で行う。同社運輸部は「人気のあるコースで、写真を撮る観光地がたくさんあるため」(運輸部)と選定理由を説明する。各日先着5人にスマートフォンを貸し出す。

 同社など4社は、サービス提供を受けた乗客にアンケート調査を実施し、好評だったことや逆に不満だった点をまとめ、今後のサービス向上や実用化に生かす方針。



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