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インバウンド ■第2679号《2012年11月3日(土)発行》
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JNTOが外客向け案内所を認定、まず全国に268カ所
新しいシンボルマーク
日本政府観光局(JNTO)は10月23日、外国人旅行者向けの観光案内所の新たな認定制度に基づき、全国の268カ所を一定の基準を満たした案内所として認定した。立地・機能別に3分類して認定し、サービスの質の確保に向けて更新制にしたのが特徴。認定された案内所の海外に向けたPRも強化する。
新しい認定制度は、観光庁が定めた指針に沿って導入。今年7月に案内所からの申請を受け付け、書類などを審査した。
立地・機能別に3カテゴリーに分けて認定。外国人の訪問の頻度などで立地に基準があるほか、外国語対応や提供するサービス内容などに要件が定められている。
外国語の要件では、(1)カテゴリー3=英語、中国語、韓国語で対応可能なスタッフが常駐(2)カテゴリー2=少なくとも英語で対応可能なスタッフが常駐(3)カテゴリー1=パートタイムのスタッフ、電話通訳サービスなどで英語に対応可能──などと定められている。
3カテゴリー以外にも、観光案内を専業としない施設やボランティア団体などが運営する施設で、一定の基準を満たす観光案内所は「パートナー施設」として認定する。
今回の認定の内訳はカテゴリー3が7カ所、カテゴリー2が76カ所、カテゴリー1が165カ所、パートナー施設が20カ所。認定した観光案内所には、新たなシンボルマークを掲出してもらう。認定した案内所はJNTOのウェブサイトにリストを掲載している。
認定を維持するには3年ごとの更新手続きが必要。観光案内の質を確保するためで基準への適合も再審査する。覆面調査などによる現場の確認も必要に応じて実施する。
次回の認定の受け付けは来年7月ごろを予定している。
また、これまでJNTOが指定してきた外国人向けの観光案内所「ビジット・ジャパン案内所」(V案内所)に対しては、新制度の認定を受けるよう移行を促していく。
観光庁長官、インド、タイなど訪れ日本観光PR
観光庁の井手憲文長官は10月14〜20日、訪日旅行者の誘致拡大に向け、インド、インドネシア、タイを訪問した。訪問先はいずれも今後の客数の伸びが期待される有望市場。観光PRイベントに参加したほか、各国の政府、旅行業の幹部らと会談し、観光交流の促進などについて意見交換した。
インドのデリーでは、日印国交樹立60周年を記念した訪日プロモーションと東北地方の震災からの復興をPRするイベントに出席。現地の観光関係者やメディアには日本の魅力を直接アピールした。
インドネシア、タイでは、観光担当省の幹部と会談し、来年の日ASEAN友好40周年を踏まえ、観光交流の促進に向けた連携を確認。旅行会社や航空会社の幹部とも会い、両国に対して観光数次査証(ビザ)を発給していることなどをアピールした。
各国の旅行業の反応について井手長官は10月23日の専門紙向けの定例会見で、「タイの旅行業は送客に積極的で、すでに詳しい情報を持っている。インド、インドネシアはこれからの市場。ただ、商品造成への意欲はあり、富裕層の旅行先として日本への関心がうかがえた」と説明した。
1〜9月の訪日客数は、タイが10年同期比20.6%増の17万9千人、インドネシアが同26.2%増の7万2千人、インドが同2.0%増の5万2千人。タイは4月以降、6カ月連続で過去最高を記録している。
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