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地域観光 ■第2683号《2012年12月1日(土)発行》
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さんりく基金、被災地復興へ「応援交流券」を進呈へ
応募を呼びかけるポスター
岩手県のさんりく基金(代表理事・千葉茂樹副知事)は、東日本大震災で被災した沿岸部12市町村の旅館・ホテルの宿泊などに利用できる「三陸応援交流券」(3万円分)を首都圏在住の300組に進呈する。受け取った人はレポーターとなって現地を訪れ、復興レポートを書いてもらうのが条件。レポートはホームページ(HP)などで公開する。被災地の今の姿を見てもらい、広く伝えることで多くの人に足を運んでもらうのが狙い。
この事業は「冬の三陸まるごと体験事業」で、同基金にとっても初の試みとなる。「復興した宿に泊まって、食べて、買って、応援を」と参加を呼びかけている。事業費900万円は基金から充当する。
釜石市や陸前高田市、大船渡市、岩泉町、山田町、田野畑村など12市町村の、営業を再開した15の旅館・ホテルが参加。宿泊費のほか、飲食店での食事、商店での買い物などで使える交流券を抽選で300組に進呈する。カップルは特に限定せず、夫婦や友達でもいい。対象は東京、神奈川、千葉、埼玉の4都県在住の20歳以上の人。
交流券を受け取った人は「いわて三陸“復興応援レポーター”」となって、5コースの体験ツアーに参加、終了後旅のレポート(写真および400字程度の感想文)を書き、同基金に提出しなければならない。
コースは「洋野・久慈・野田・普代」「田野畑・岩泉」「宮古・山田」「大槌・釜石」「大船渡・陸前高田」の5つ。
例えば、田野畑・岩泉(募集人員40組80人)は1月26、27日の1泊2日の日程で、ホテル羅賀荘、ホテル龍泉洞愛山、龍泉洞温泉ホテルのいずれかに泊まる。モデルコースには龍泉洞やサッパ船クルーズ、北山崎展望台、車窓から見る田老地区などを組み入れている。宿泊先までの往復交通費は自己負担。
募集期間は12月15日まで。住所、氏名と同伴者名、希望日程などを記入した上で、はがきかメールで申し込む。問い合わせはめんこいテレビ内三陸応援交流券事務局、TEL019(656)3301。11月26日から募集を開始したが、順調に申し込みが入っているという。
田野畑・岩泉コースの3軒以外の宿泊施設は次の通り。
新山根温泉べっぴんの湯、侍の湯きのこ屋、えぼし荘、宮古ホテル沢田屋、グリーンピア三陸みやこ、浄土ヶ浜パークホテル、休暇村陸中宮古、宝来館、陸中海岸グランドホテル、大船渡プラザホテル、オーシャンビューホテル丸森、ホテル福富。
和歌山県、秋の誘客キャンペーン開始、都内でPRイベント
仁坂知事や和歌山県出身の著名人が観光をPR
和歌山県は11月21日、首都圏向け観光キャンペーン「そろそろ和歌山に行ってみようキャンペーン・秋」のオープニングセレモニーを、東京都渋谷区の渋谷ヒカリエで開催した。会場には県内各地域の特産品や料理が用意され、県の誘客の意気込みが伝わるイベントになった。
この日のセレモニーには旅行会社関係者や物産バイヤーらが招待され、仁坂吉伸知事をはじめ、行政や県内各地の観光関係者も参加した。仁坂知事は和歌山の魅力について「旅行はどこで始まったか。(江戸時代の)お伊勢さんと熊野詣だ」と歴史にも触れて5分以上熱弁。
さらに和歌山観光を応援する「キャンペーンサポーター」として、歌手の坂本冬美さんやロンドン五輪レスリング銅メダリストの湯元進一さんら同県出身・関係著名人13人も登場した。
ロンドン五輪男子体操団体銀メダリストの田中和仁さんは「パンダを見るなら上野動物園ではなく南紀白浜アドベンチャーワールドだ」と述べ、9頭にまで増えたパンダを前面に出して積極的にPR。
このほか、那智勝浦町の漁港で水揚げされた生マグロの解体ショーには、多くの参加者が集まり、豪快さに魅了されていた。
同県が首都圏向けキャンペーンを行うのは3度目。「和歌山」の認知度の低さに危機感を覚えた県が昨年1月から始めた。
和歌山県観光連盟わかやま喜集館(東京都千代田区)の松浦達也事業部長は「情報が少ない、行き方が分からないなど、首都圏在住者の和歌山に対する関心は低い。キャンペーンを推進して認知度を上げて誘客に努めたい」と話している。
キャンペーンは来年3月まで続き、県は都内を中心にさまざまなイベントを展開する予定。
岐阜、下呂、郡上3市が東京で共同誘客活動
あいさつする日置・郡上市長(中央)、野村・下呂市長(右)、武政・岐阜市副市長
年末年始の旅行シーズンを前に首都圏からの集客を拡大しようと、岐阜県の岐阜、下呂、郡上の3市はこのほど、東京都千代田区の有楽町駅前で観光キャンペーンを行った。各市の市長、副市長がマイクを握り、3市を周遊する広域的な観光、それぞれ地域の観光資源などを通行人にアピールした。アンケートの回答者を対象にした宿泊券などが当たる抽選会も開催した。
市長、副市長らは3市を巡る旅行を呼びかけたほか、地域それぞれの観光スポット、最新情報などをPRした。
日置敏明・郡上市長は「夏は郡上おどりだが、冬はスキーが楽しめる。市内に11のスキー場があり、一部はすでに滑走可能だ。景観やグルメも堪能してほしい」。
野村誠・下呂市長は「天下の三名泉の1つ、下呂温泉に来てほしい。飛騨牛もおいしい。市として『ホスピタリティ都市』を宣言している通り旅行者を温かくおもてなしする」。
武政功・岐阜市副市長は「岐阜市には岐阜城、岐阜長良川温泉、長良川鵜飼をはじめ数多くの魅力がある。季節を問わず映像や音で鵜飼を体感できる長良川うかいミュージアムも今年8月にオープンした」と紹介した。
下呂温泉や岐阜長良川温泉のペア宿泊券、郡上の天然水など13種514点の賞品が当たる抽選会にも多くの人が集まっていた。
広島、宮島、岩国の観光大使らが冬春のイベント紹介
東京・銀座の広島ブランドショップ「TAU」で11月23~25日、「『ザ・広島ブランド』フェア&広島・宮島・岩国の観光展」が開かれたが、これに先立つ22日、広島市と宮島(廿日市市)、山口県岩国市の観光親善大使らが台東区の観光経済新聞社を訪れ、冬、春のイベントなどをPRした。
広島市と宮島、岩国市はほど近く、「広島・宮島・岩国地方観光連絡協議会」を結成し、県境を越えた観光客誘致に取り組んでいる。
この日訪れたのはミス岩国の水間美香さん(22)、宮島観光親善大使の山本香菜子さん(26)、広島観光親善大使の福島由季さん(20)、宮島おもてなし隊の小田菜穂美さん(28)と清信舞さん(21)ら=写真。
水間さんは日本三名橋の1つ、錦帯橋の美しさと12月13日に開港する岩国錦帯橋空港を紹介。空港開港により「首都圏からのアクセスが良くなり、周遊しやすくなる」と強調した。
山本さんはNHK大河ドラマ「平清盛」の効果を指摘。「視聴率はともかく、外国人も含めて、観光客は確実に増えている。来年2月には『宮島かき祭り』もあり、ぜひ足を運んで」と呼びかけた。
来年1月3日まで実施される「ひろしまドリミネーション」の美しさをアピールするのは福島さん。「『おとぎの国』をテーマに、約140万球の色とりどりの光が幻想的な雰囲気を演出する」と述べるとともに、来年4月に開幕する「ひろしま菓子博」をPRした。
平安時代の壷装束を身にまとった小田さんと清信さんは、「島内にある平清盛館では大河ドラマで使われた衣装も展示されており、ぜひ足を運んでほしい」とアピールした。
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