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　帝国データバンクによると、2012年11月の全国企業倒産（負債1千万円以上の法的整理）は前年同月比3.4％減の938件で、3カ月ぶりに減少した。前月比でも2.4％減少した。東北で過去10年間の最少を記録。業種別ではサービス業、小売業など7業種中4業種で前年同月比減少した。負債総額は前年同月比30.9％増の2495億400万円で、2カ月連続で増加した。

　倒産件数を地域別にみると、9地域中6地域で前年同月比減少した。このうち東北は同4.3％減の22件。復興需要や各種金融支援策の効果で、2011年11月と2012年2月の23件を下回り、過去10年間で最少となった。

　四国（同37.0％減の17件）、中国（同20.0％減の32件）、中部（同10.1％減の124件）の3地域は2ケタの大幅減となった。半面、北陸（同38.7％増の43件）、九州（同9.5％増の69件）、北海道（同3.4％増の30件）の3地域は前年同月を上回った。中部は卸売業と小売業で減少が目立ち、北海道は消費低迷などによる業績不振で8カ月連続の増加となった。

　業種別では、4業種で減少、2業種で増加、1業種で前年並みだった。このうちサービス業は同18.1％減の154件。パチンコホール経営やカラオケ店経営など娯楽業（同50.0％減の9件）の減少が目立った。

　運輸業.通信業は、同28.2％増の50件。道路貨物運送（同27.3％増の28件）が大幅に増加した。

　倒産の主因別では、販売不振、売掛金回収難などの「不況型倒産」は806件で、倒産全体に占める割合は85.9％。前月を0.1ポイント上回ったが、前年同月は0.2ポイント下回った。

　倒産の規模別では、負債5千万円未満の倒産が505件で、倒産全体に占める割合が53.8％と過半数を占めた。「貸金業法改正後の資金調達環境悪化で、零細企業倒産が高水準で推移している」（帝国データ）という。一方、負債100億円以上の大型倒産は5件発生した。年間累計は32件で、前年の27件を上回った。

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