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トラベル ■第2694号《2013年3月2日(土)発行》
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日の丸自動車、東京初の水陸両用バスの運行開始
日の丸自動車興業(東京都文京区、富田浩安社長)は17日、水陸両用の観光バス「スカイダック」の運行を開始する。都内で水陸両用バスが定期運行されるのは初めて。17日から東京スカイツリーなどを周遊するコースと、18日から東京都江東区亀戸の新名所「梅屋敷」を発着地とするコース、1日9便を予定する。
2月22日の試乗会であいさつした富田社長は「着想を得てアメリカに渡ったのが8年前。今は感無量。入水時の水しぶきをアトラクション感覚で楽しんでほしい」と語り、進水ポイントとなっている江東区の都市観光と地域の発展に貢献したい考えを述べた。
江東区では水陸両用バス進水スロープや手漕ぎ船乗船場、売店や足湯スペースのある休憩所「川の駅」などを整備した。山崎孝明区長は「江東区の財産である川を観光の拠点として活用していきたい。水辺の遊びを楽しんでほしい」とアピールした。
試乗した人たちからは「ゆりかごのように乗り心地がいい」などの感想があった。
スカイダックの発着地としても注目される梅屋敷とは、江戸時代に亀戸に実在した同名の別荘をモチーフにした観光案内所。施設内には、物販コーナー、展示ギャラリー、伝統工芸実演コーナーや多目的ホールなどを備え17日に営業を開始する。
梅の季節になると江戸っ子たちの交流の場になっていたという梅屋敷。下町ならではの粋なにぎわいを現代に蘇らせ、地域交流の活性化と将来にわたって観光の拠点にしていきたいとする。
JTBとAAE、宿泊施設を相互利用
JTBと、アジア圏の「エクスペディア」サイトを運営するエアアジアエクスペディア(以下AAE、本社・シンガポール)は、エクスペディアが取り扱う約3万都市、約15万軒の海外ホテルとJTBが提携している約7千軒の国内旅館の相互提供を開始する。
JTBはエクスペディアの予約システムを利用したサービスを秋以降に開始する予定。海外ホテル数の増加により売り上げの拡大を目指す。
AAEは「エクスペディアジャパン」サイトで「JTBホームページ」と「るるぶトラベル」が提供する約7千軒の旅館を予約できるようにする。夏頃のサービス開始を予定。国内旅館の大幅な増加により、国内旅行で新規顧客の拡大を図る。
AAEは世界最大のオンライン旅行会社エクスペディアと格安航空会社エアアジアの合弁会社。
ウィラートラベル、就活学生に無料スペース開放
高速ツアーバスのウィラートラベル(村瀬茂高社長=写真)は、就職活動をする学生たちが空き時間を有効活用できる無料スペース「ウィラーハウス」を2月4日からウィラーバスターミナル新宿西口(新宿住友ビル内)内に設置している。
同バスターミナルの空きスペースにテーブル付チェア16席、着席シート28席、無料で使えるパソコン2台とプリンター1台、仮眠がとれるリクライニングチェアー6席などを配置。無料WiFi、携帯無料充電用タップ、コインロッカーも設けた。ウィラーのメルマガ会員と就職情報サイト、リクナビの会員に午前7時から午後4時まで無料開放している。1日50食限定の予約制で昼食用弁当も無料配布している。
プロジェクター、スクリーン、ホワイトボード、座席12席の「コミュニケーションゾーン」では、企業によるミニ説明会も開かれている。
村瀬社長は同スペースの開設について「企業訪問の空き時間に就活生同士が情報交換をしたり、次の企業訪問の準備、休憩、食事などをしたりする無料スペースとして使ってもらっている。地方に住む学生は上京する交通費だけでも経済的負担が大きいため、頑張っている学生を支援することが目的」と話す。昨年同社に入社した新卒スタッフ14人が発案した。
開設後2週間での利用状況は、男女比で女性の就活生が6割強。またバス利用方面は愛知32%、大阪25%、仙台19%。早朝に到着するバスで上京する就活生に特に重宝されているようだ。
近ツー個人、社員1000人を旅行先に派遣
近畿日本ツーリスト個人旅行の岡本邦夫社長は2月25日、来年度1年間で25日間、千人規模の社員研修を実施することを明らかにした。同社によると、これほどの大型研修は、近年では例がない。
同日、都内で行われた同社海外旅行交流コンベンションの会場あいさつで語ったもので、計画では、店舗の社員を中心に下見旅行として国内外各地に派遣する。理由について岡本社長は「店舗の社員よりお客さまの方がネットなどで調べて多くの情報を持っていることがある。社員は現地に出向いて“風”を感じることが大切だ」と述べ、現地を実際に見ることが接客の質や企画力の向上に役立つと強調した。
さらに、クラブツーリズムとの経営統合で、財務状況に余裕ができたことが大型研修実現につながったことを明らかにした。店舗配属社員が研修で不在の時は、内勤の社員が店舗へ応援に出向くことになるという。
岡本社長は、大型研修を来年度のみの単年度事業とせず、その後も継続する意向を示した。
近畿日本ツーリストの小川亘社長も、人員規模は近ツー個人より小さいものの、研修費用を計上し、その予算規模を「2億円から3億円」にしたことを明らかにした。
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