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地域観光 ■第2698号《2013年4月6日(土)発行》
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4団体合併、12月に日光市観光協会発足
(右から)福田会長、庄田会長、斎藤市議会議長、斎藤市長、新井会長、小松会長
栃木県日光市の4つの観光協会が合併を決めた。12月1日に新法人「日光市観光協会」を発足させる。合併するのは日光観光協会(新井俊一会長)、鬼怒川・川治温泉観光協会(庄田忠司会長)、湯西川・川俣・奥鬼怒温泉観光協会(小松正義会長)、今市観光協会(福田幸信会長)。新法人の会員数は約900。栃木県内で最大の観光協会が誕生する。
4つの観光協会が参加する日光地区観光協会連合会(増渕正男事務局長)は3月27日、合併協定書調印式を日光東照宮晃陽苑で行った。各観光協会の会長が協定書に署名。続いて斎藤文夫日光市長、斎藤俊夫市議会議長が立会人として署名した。約100人の出席者全員が万歳三唱で合併の正式決定を祝った。
現在の日光市は2006年3月に5市町村が合併して誕生。合併後、足尾観光協会が10年11月に日光観光協会と統合したが、旧4市町村の観光協会はそれぞれに存続していた。4つの観光協会は11年4月に合併検討委員会を発足。88回の協議を経て合意に至った。
新法人の正式名称は「一般社団法人日光市観光協会」。現在の日光観光協会が持つ一般社団法人格を継承する。合併時の本部は市役所内に置かれている日光地区観光協会連合会の現本部とし、4つの観光協会の現事務所は、新しい観光協会の地域事務所に位置づける。新法人の会長、副会長は今後の協議の中で決定する。
日光観光協会の新井会長は「各地域が有機的に連携することで、大きな癒しの観光地づくりをすすめたい」とあいさつ。
日光市の斎藤市長は「日光ブランドをさらに強化する。市は観光協会をこれまで以上にサポートしていく」と宣言した。
合併メリットについては、新井会長が「4協会が別々に行っていた国内外への誘客プロモーションを統合することでオール日光での売り方ができる」、斎藤市長が「観光地間の競争に勝ち抜くにはスケールメリットが必要だ。インバウンド誘客のターゲット地域もこれまでの東アジア中心からさらに広げていく」とそれぞれ語った。
神戸松蔭女子学院大の学生ら、指宿でモニターツアー
早朝に行った浜辺でのフラダンス
神戸松蔭女子学院大学の青谷実知代ゼミと鹿児島県の指宿市観光協会は3月15〜17日、学生が観光振興に取り組む「鹿児島カレッジ」の開催を踏まえ、指宿市でモニターツアーを実施した。20〜70代の女性の参加者と、鹿児島カレッジに参加した大学生が、テーマを「彩」「癒し」とした「いぶすきで癒される彩りゆるりんツアー」を楽しんだ。
鹿児島カレッジの成果発表として昨年11月にJR西日本や旅行会社に大学生が旅行プランのプレゼンテーションを行ってから約4カ月。松蔭大の企画提案がモニターツアーの実施にこぎつけた。
初日は、新大阪から鹿児島中央行きの新幹線に乗車。夕食は車内で鹿児島県出身のオーナーシェフがいるフレンチレストラン「ル・クロ」の特製弁当を堪能。指宿に到着後、宿泊先のホテルでは、指宿サイダー、そら豆クッキー、トロピカルフルーツの盛り合わせのルームサービスで歓迎を受けた。
翌日からは、指宿市観光協会が新商品として提案する「海洋浴」の「知林ケ島でのノルディックウォーク」や「朝一番に浜辺でフラダンス」、アロマや薬草を使った新たな「砂蒸し温泉」などのプログラムを体験した。
参加した学生は、モニターツアーの様子をフェイスブックに随時投稿し、情報発信にも務めた。
青谷実知代准教授は「実際に自分たちの提案した内容を体験することは、想像をはるかに超えた面白さがあり、また新しい指宿を知るきっかけとなった。参加者からも『また行きたい』という声が聞かれた。商品化に向けてさらに磨きをかけたい」と話した。
男鹿市のなまはげ館、新装オープン
拡充された展示エリア
秋田県男鹿市の「なまはげ館」が3月30日、リニューアルオープンした。「なまはげ勢ぞろいエリア」を拡充し、100体を超えるナマハゲの面や衣装を展示。各地区の行事で実際に使われているナマハゲも見られるようになった。
ナマハゲは、男鹿半島のほぼ全域で行われる民俗行事で国の重要無形民俗文化財に指定されている。災厄をはらい、吉事をもたらす来訪神で大晦日の晩に家々を回る。
なまはげ勢ぞろいエリアには、これまで常設されていた展示用のナマハゲ約60体に加え、各地区で実際に使うナマハゲを追加した。顔や牙の形、面の材料などが地区ごとに異なり、地域の多様な文化が感じられる。
リニューアルに合わせて、男鹿の伝統的な生活を体験できる「里暮らし体験塾」も新設した。
開館時間は午前8時半〜午後5時。入館料は大人500円(団体15人以上450円)、小中高生250円(同200円)。
なまはげ館は男鹿市の施設で、指定管理者制度で民営されている。
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