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インバウンド ■第2707号《2013年6月15日(土)発行》
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東南アジア5カ国のビザ、夏までに発給要件緩和
安倍首相が主宰する観光立国推進閣僚会議の第2回会合が11日に開かれた。観光立国の実現に向けたアクションプログラムを策定し、訪日旅行の観光目的の査証(ビザ)に関して、ASEAN(東南アジア諸国連合)の5カ国を対象として、今年夏に発給要件を緩和することを決めた。
ビザの要件緩和の内容は、(1)タイとマレーシアはビザを免除する(現在は両国ともに数次ビザ)(2)ベトナム、フィリピンには数次ビザを発給する(現在は両国ともに1次ビザ)(3)インドネシアには数次ビザの滞在期間を延長する(現在は滞在期間が15日)。
東南アジア諸国の経済成長は著しく、中間層の拡大、LCC(格安航空会社)の就航などに伴って訪日旅行者が増加している。政府は今年が日本・ASEAN友好協力40周年にあたることからも、訪日客の誘致拡大を期待。観光庁では、ビザ緩和の対象国にシンガポールを加えた6カ国の訪日旅行者数を前年比約3割増の100万人にしようと、プロモーションを強化している。
沖縄県、成都、重慶でセミナー開催
成都での沖縄観光セミナー
沖縄県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は5月28日と30日、中国の成都、重慶で現地の旅行会社などを対象に沖縄観光セミナー・商談会を実施した。成都セミナーには現地の旅行会社8社13人、メディア5社10人、重慶セミナーには旅行会社17社26人、メディア3社7人が参加した。
沖縄観光に関する情報のほか、リゾートウエディング、ゴルフ、ダイビング、クルーズなどテーマ性の高い沖縄観光を紹介。OCVBによると、参加者からは団体旅行の商品造成についての相談やクルーズ船寄港に関する質問が多かったという。
セミナーに参加した重慶の天鵝国際旅行社からは「内陸部ではビーチリゾート地への旅行需要が高い。海がきれいな沖縄の旅行商品を造成し、多くの中国人観光客を送客したい」「今年の10月前後にクルーズ船をチャーターして沖縄に送客したい」などの意見が出た。
また、セミナー開催に合わせ、在上海総領事館、在重慶総領事館、現地航空会社3社、現地旅行会社6社を訪問し、今年度の誘客プロモーション活動について説明を行うとともに、沖縄への誘客について意見交換した。
今回のプロモーション活動を行った沖縄県文化観光スポーツ部の前田光幸観光政策統括監は「中国沿岸部の主要都市のみならず、発展著しい成都や重慶など内陸部の拠点都市は重要なマーケット」「今後の課題は沖縄と競合する東南アジアのビーチリゾートとの差別化。特に富裕層をターゲットに沖縄旅行商品を開発するとともに『沖縄=クオリティが高いビーチリゾート』というイメージを浸透させること」と、外国人観光客の誘客拡大に意欲をみせた。
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