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　観光庁が設置していた有識者会議「MICE国際競争力強化委員会」（委員長＝西村幸夫東京大学副学長・教授）はこのほど、国際会議を中心としたMICEの誘致、開催の国際競争力の強化について提言をまとめた。開催都市や事業者にマーケティングの高度化などを求めたほか、国に関係機関への支援の強化などを要望した。

　同委員会は、昨年11月に発足。日本での国際会議の開催件数は、アジア太平洋地域でのシェアが20年前に比べて大きく低下。韓国やシンガポールなどの競合国に比べて誘致への取り組みが遅れているとして、課題や必要な施策を議論した。

　競争力強化に向けた都市や関係事業者に対する提言では、(1)行動基準をグローバルスタンダードに(2)MICEマーケティングの高度化(3)チームとしての協力・連携の推進(4)顧客視点のソリューション提供ビジネスの強化(5)組織強化と人材育成への対応(6)MICEの戦略的活用—を挙げた。

　国に対しては、ソフト面の施策を中心に四つのテーマで取り組みや支援の強化を求めた。テーマは(1)都市の誘致競争力の強化(2)MICEプレイヤー（コンベンションビューローや関係事業者など）の強化(3)チームジャパンの誘致体制の構築(4)国・都市の戦略実現ツールとしてのMICEの活用。

　都市の誘致競争力の強化に関しては、観光庁が推進する「グローバルMICE都市」の支援事業などを通じて都市の自律的な取り組みを促すように要望。プレイヤーの強化では、コンベンションビューローの組織や財源の強化策を検討するように求めた。

　山形県は8日、山形県の観光などをPRしてもらう「やまがた特命観光・つや姫大使」に、訪日旅行を取り扱う香港の大手旅行会社、EGLツアーズの袁文英社長を任命した。県庁を表敬訪問した袁社長に吉村美栄子知事が委嘱状を手渡した。

　大使に任命された袁社長は、香港から山形県への送客に意欲をみせ、「震災などがあったが、香港の人たちの訪日旅行意欲は高く、訪日を待ち望んでいる。山形県には魅力が多い。チャーター便の運航などを実現させたい」と述べた。

　吉村知事は「山形県の魅力ある景観、温泉、食、そして人情を香港の皆さまに広めてほしい」と期待し、山形県産の新品種の米「つや姫」などの記念品を手渡した。

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