訪日外客が1〜10月で866万人、年間値の過去最高更新 |
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日本政府観光局(JNTO)は11月20日、訪日外客数が今年1〜10月の総数で865万9600人に達し、2010年の記録(861万1千人)を抜いて年間の過去最多記録を更新したと発表した。昨年11、12月はそれぞれ約65万人、約69万人で、今年の残り2カ月間が前年並みだった場合、国が目標に定めている「1千万人」前後に達する。
特に東南アジアは、円安や査証(ビザ)の発給要件の緩和措置によって高い伸びを示し、10月までの累計でタイが前年同期比64.4%増、ベトナムが同53.8%増、シンガポールが同31.2%増。
台湾も同52.9%増、香港も52.4%増だった。
10月だけをみると92万8500人で、前年同月比31.5%増。過去最高だった2007年の78万5千人を大幅に上回った。国・地域別では、中国、台湾、香港、シンガポール、ベトナム、フランスが10月としては過去最高を記録した。
一方、最も訪日客数が多い韓国は10月、今年初めて減少に転じ、前年同月比5.9%減の15万8300人にとどまった。同国内での東京電力福島第1原発事故の汚染水問題報道の影響とみられる。
観光庁の久保成人長官は11月20日の定例会見で、11、12月の韓国人訪日客数について、現地の状況から減少傾向が続くとの厳しい見通しを示した。その上で「1千万人達成のためには、韓国の減少分を韓国以外の訪日客によってどう補えるのかということにかかっている。(1千万人達成は)依然予断を許さない状況にある」と話した。 |
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九州運輸局、韓国人誘客キャンペーン開始 |
国土交通省九州運輸局は11月25日、自治体や企業の協力で、韓国向けに九州旅行を促進するキャンペーンを開始した。公共交通機関やレンタカーの利用に特典を提供するキャンペーンで「福岡での移動がお得」とPR。年末に向けて訪日旅行需要を喚起し、政府が目標とする年間の外国人旅行者数1千万人の達成につなげる。
福岡市内の公共交通が1日フリーになる乗車券「FUKUOKA TOURIST CITY PASS」を福岡市の協力を得て、1千人に無料提供。対象は11月25日〜来年1月31日の期間にソウル、釜山から福岡ツアーに参加する旅行者。
レンタカーの割引は、トヨタレンタリース福岡の協力で、福岡空港、北九州空港、博多港を利用する観光客に貸し出すレンタカーを12月24日出発まで10%割り引く。
海上交通ではJR九州高速船の協力で、福岡—釜山を結ぶ船内で利用できるソフトドリンク引換券を12月1〜31日の期間中に配布する。 |
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