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インバウンド ■第2745号《2014年4月5日(土)発行》    
 

2月の訪日外客数は21%増の88万人、過去最高に

 2月の訪日外客数は、前年同月比20.6%増の88万人で過去最高だった。日本政府観光局(JNTO)が3月19日に推計値として発表した。中華系市場の旅行時期に影響する旧正月休暇が今年は1月下旬から2月上旬にまたがったが、1〜2月累計でも前年同期比30.5%増の182万4千人と大幅な増加となった。中国や台湾、東南アジアの伸びが目立った。

 2月に過去最高を記録したのは、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、豪州。

 中国は前年同月比71.1%増の13万8400人。中国の旧正月休暇は昨年が2月9〜15日、今年が1月31日〜2月6日と時期が異なるが、1〜2月累計でみると前年同期比92.0%増の29万4100人とほぼ倍増した。

 過去最高を記録した他の市場の2月は、台湾が前年同月比27.2%増の19万1200人、香港が同14.4%増の6万4700人、タイが同72.4%増の3万4300人、マレーシアが同28.4%増の1万4100人、豪州が同25.1%増の2万6600人など。

 JNTOによると、タイは「北海道方面の訪日旅行が好調で、さっぽろ雪まつりや樹氷鑑賞、雪そり体験など、冬季ならではの体験ができるツアーが人気。企業のインセンティブ旅行も好調」、スキー旅行が好調の豪州は「ニセコや白馬に加え、志賀高原、野沢温泉、妙高高原などの人気が高かった」。

 最大の訪日市場である韓国の2月は、前年同月比1.2%減の23万1500人。旧正月休暇は昨年が2月9〜13日、今年が1月30日〜2月2日で、1〜2月累計は前年同期比3.9%増の48万7千人だった。

 韓国は昨年10月から3カ月連続で前年同月の実績を下回ったが、1〜2月累計でみるとプラスに転じた。1〜2月累計では、08年の50万6459人、11年の50万8人に次ぐ過去3番目の実績だった。

 欧米の2月は、米国が前年同月比14.3%増の5万2千人、英国が同13.5%増の1万4800人、ドイツが同15.2%増の9千人などだった。



北海道観光振興機構、タイ語指さし会話集を作成
約800の単語とフレーズを収録

 北海道観光振興機構(会長・星野尚夫札幌観光協会会長)はこのほど、ホテルや観光施設、土産品店などでのタイ人観光客への応対をスムーズにするため、「タイ語指さし会話集」を作成した。

 タイからの観光客の日常のあいさつや宿、買物、飲食、観光などで使う主な言葉を日本語と対比して表記したもので、タイ語の部分を指さすことでコミュニケーションを取り合うことができる。約800の単語とフレーズを収録。

 北海道では、昨年10月からタイとの直行便も毎日就航となり、タイからの観光客が大きく増えてきている。そのおもてなしの向上に役立てようと翻訳会社らと検討を進めて作成。2月から同機構のホームページに専用サイトを設けて掲載し、自由にダウンロードできるようにした。また、会話集を冊子にまとめて7千部を印刷し、要望のあったところに配布するなど活用を進めている。

 同機構によると、英語や中国語、韓国語のものは、道内でも作られて活用されているところがあるが、「タイ語は全国でも初めて」という。温泉地のホテルや観光施設からも好評で、「タイ語にこの手のものはないので助かる」「会話集を部屋に置いておくことで、おもてなしの心を伝えることにもなる」といった声が寄せられており、東南アジアからの観光客誘致に力を入れている中で、その受け入れの充実につながっていくことを期待している。

 詳細は同機構、TEL011(231)0941。



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