国土地理院、外国人向けに地図記号作成へ |
国土地理院は今月、外国人向けの新しい地図記号を作るため、有識者らによる「外国人にわかりやすい地図表現検討会」を設置する。増え続ける訪日外国人旅行者が一目で理解できる地図記号を考案し、外国人旅行者の快適で円滑な移動・滞在ができる環境整備を進める。
検討会では、現在地図記号にないレストランやコンビニエンスストア、ドラッグストア、遊園地など、外国人が多く訪れる施設の記号を新たに考案する。また、すでに地図記号がある警察署や神社・寺院、博物館、城跡など、観光に関係する施設・史跡についても、現状の記号は外国人には分かりにくいため、外国人向けに新たに考案する方針。
さらに、地名や施設名の外国語表記の内容についても併せて検討を行い、現状の表記では外国人に分かりにくい場合は表記の変更も視野に入れていくという。
中村孝之・同院国土基盤情報調整官は「『外国人』と一言で言っても、さまざまな地域、言語の人がいるので、ピクトグラム(絵文字・視覚記号)などを参考にし、誰が見ても理解できる記号を考える」と話している。
検討会では今年度中に記号を考案して公表し、公共機関だけではなく、民間にも使用を促していくことにしている。
検討会委員は、森田喬・法政大学デザイン工学部教授と著述業の今尾恵介氏、渡辺浩平・帝京大学文学部准教授ら地図や地理、地名の専門家のほか、東京都と観光庁の職員らで構成される。また、留学生ら在日外国人や民間の地図事業者、旅行会社などから意見聴取を行うことも検討する。 |
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