今年度の業績見通し、「増収増益」が過去最高に |
帝国データバンクはこのほど、今年度(2014年度)の業績見通しに関する企業の意識調査を行った。同年度の業績見通しを「増収増益」とする企業は30.5%で、前年度の実績からは5.4ポイント下回るが、見通しとしては調査を始めた08年以降で最高となった。消費税増税による反動減は、9割近くが今秋までに解消するとみている。
14年度を「増収増益」とした企業は回答1万134社中3095社で、構成比30.5%と、最も多い。以下、「その他」19.2%、「前年度並み」19.1%、「減収減益」18.4%、「増収減益」7.8%、「減収増益」4.9%—の順。
前年度実績と比較すると、増収増益は5.4ポイント低下、減収減益は1.1ポイント上昇している。「アベノミクスによる円安、株価上昇の追い風や消費増税に伴う駆け込み需要で業績が回復した13年度実績から比べると、一服感がみられた」(同社)が、増収増益とする回答割合は08年以降最高で、「引き続き企業業績は改善傾向にあるといえる」(同)。
今年度を増収増益と見込む企業を10の業界別にみると、金融が37.8%と最も高い回答率となった。以下、サービス35.6%、製造31.4%、運輸・倉庫30.2%、卸売30.2%—など。最も低いのは農・林・水産の12.5%だった。
消費税増税に伴う売り上げへの影響については、59.4%が「駆け込み需要があった」と回答。当初想定した規模との比較では、「想定より小さかった」が28.7%、「想定通りの規模だった」が23.4%で、「想定を上回る駆け込み需要だった」とした企業は7.2%にとどまった。
「消費税増税による駆け込み需要の反動減がいつごろまで続くか」では、反動減があるとした企業6830社のうち、56.3%が3カ月以内(6月まで)に終わると回答。これに4〜6カ月以内(9月まで)の30.7%を加えた87.0%が今秋までに終わると回答している。 |
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