5月の訪日外客数110万人、過去最高を記録 |
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日本政府観光局(JNTO)が18日に推計値として発表した5月の訪日外客数は、前年同月比25.3%増の109万7千人だった。5月として過去最高を記録。例年5月は春と夏の間でハイシーズンとは言えないが、1カ月当たりの実績として、前月の今年4月に次ぐ過去2番目の記録となった。中国、台湾、東南アジアなどが好調だったが、韓国は前年同月に比べて2桁の減少だった。
1カ月当たりで過去最高を記録したのは台湾とインド。5月としての過去最高は、中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、豪州、米国、カナダ、フランス、ドイツ。
台湾は前年同月比44.1%増の28万2千人。台湾観光客に定番の立山黒部ツアーが好調だったほか、都市部への個人旅行、地方への航空路線を活用した団体旅行も盛んだった。1〜5月累計は113万7千人となり、韓国の106万8千人を上回った。
中国は同103.3%増の16万5800人。前年の日中外交関係の冷え込みなどの反動増に加え、航空路線の増便や新規就航、上海発の大型クルーズ船(8隻)の寄港などが人数の伸びにつながった。
東南アジアでは、タイが同54.7%増の6万2300人で、26カ月連続で各月の過去最高を更新。JNTOの旅行会社へのヒアリングでは、タイ国内の混乱の訪日旅行への大きな影響はないという。このほか、マレーシアが同50.5%増の2万2600人、フィリピンが同71.5%増の1万9300人など。
欧米豪は、米国が同8.6%増の8万400人、豪州が同15.9%増の1万8600人、英国が同10.7%増の1万6900人など。
一方で、韓国は同14.6%減の19万5300人だった。4月16日に発生した旅客船事故を受けて、現地では旅行などに自粛ムードが広がり、インセンティブ旅行にキャンセルが発生するなど訪日旅行に影響を及ぼした。
訪日外客数全体の1〜5月の累計は、前年同期比28.4%増の520万3300人に達し、過去最高のペースで推移している。 |
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成田空港、乗り継ぎ外客サービス拡充 |
成田国際空港会社は、国際線を乗り継ぐ外国人客を対象として4月から続けているサービス「『おもてなし』プログラム」を7月から充実させる。空港内飲食店の割引・サービスや日本文化の紹介イベントを行うことで、乗り継ぎ客への「おもてなし」を高め、同空港を利用する訪日外国人客増加に結び付ける狙い。
同空港では現在、乗り継ぎ客を対象に、有料ラウンジとシャワールームの利用料金の割引や外国語対応観光タクシーの案内、日本文化紹介イベントなどを行っている。
さらに7月からは、第1・第2旅客ターミナルビル内の飲食店36店舗で利用できるクーポン券を配布する。乗り継ぎ客は、一旦入国手続きをした上で、各ターミナル1階(到着ロビー)にある「外国人観光案内所」でクーポン券を受け取ることができる。クーポン券使用によるサービスは、飲食代の割引(5〜10%割引)やドリンク提供など、各店舗により異なる。期間は来年3月まで。
7月以降の日本文化紹介イベントは、七夕飾りや日本盆栽協会(東京都台東区)協力による盆栽の展示、千葉県立成田国際高校生徒による書道や茶道、筝曲の披露、和楽器によるコンサートなどを予定している。 |
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