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インバウンド ■WEB増刊号《2014年8月16日(土)発行》    
 

認証団体HDFJがハラールサミット
調印式に臨む富士山国際観光協会の山下茂会長(右)とHDFJのムハマド・ズベル事務局長

 日本国内のハラール認証団体のうちの一つ、一般社団法人ハラール・ディベロップメント・ファンテーション・ジャパン(HDFJ、東京都新宿区、イドリスノ・マジット理事長)は4日、「ジャパンハラールサミット2014」を都内で開催した。また同日、山梨県内の旅館やレストランなど18社で組織する富士山国際観光協会(山下茂会長)など5団体と、協力関係を定めた協定書に調印した。

 サミットでは、ハラールやイスラム圏との経済関係について、講演とパネルディスカッションが行われた。会場には日本国内の行政やイスラム圏との取引を考えている企業などから多くの関係者が参加し、熱心に耳を傾けていた。

 HDFJは昨年9月に設立された。イスラム諸国会議機構(OIC)内のイスラム標準計測機関(SMIIC)のハラール認定基準にのっとり、イスラム法学者3人の意見を基に認証を出す。

 現在、日本国内にはハラール認証団体や関連団体が乱立し、玉石混淆の状態になっている。国内の現状についてHDFJのムハマド・ズベル事務局長は「(各団体のハラール認証済の)ロゴがたくさんある状態はいいことではない。将来統一すべき」と述べ、国や他団体と積極的に意見交換を行いたい意向を示した。

 また、多くのハラール関連団体の中でHDFJをパートナーに選んだ富士山国際観光協会の山下会長は「他の団体は認証取得だけが目的。HDFJは日本の観光地と一緒になってムスリム(イスラム教徒)受け入れを考えてくれる。協定調印を機にイスラム圏への営業を本格的に進めたい」と意欲を語った。

 HDFJは今後、観光分野ではイスラム圏の旅行会社に働き掛けてインバウンドを推進する。また、OICや湾岸協力会議(GCC)の協力も取り付けていることから、東南アジアだけではなく、中東やアフリカのイスラム教国との経済関係強化にも取り組んでいく方針。



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