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観光行政 ■WEB増刊号《2014年8月16日(土)発行》    
 

観光庁、訪日プロモーションに方針
 観光庁はこのほど、2014年度の市場別訪日プロモーション方針を策定した。外部のマーケティング専門家をメンバーに加えて庁内に4月に新設した「マーケティング戦略本部」で立案。従来プロモーションの主要ターゲットだった一定の訪日数がある「ボリューム層」に加えて、「潜在的ボリューム層」「将来的ボリューム層」などをターゲットに位置付け。訪日外国人2千万人の目標を見据え、戦略的なプロモーションに取り組む。

 戦略本部では、専門家の知見を取り入れ、より科学的に市場動向を把握、分析。現地消費者や訪日旅行者、現地旅行会社への調査、競合国の動向分析、事業効果の測定などを通じ、ターゲット層や訴求コンテンツを絞り込んだプロモーション方針を策定した。

 プロモーション方針では市場ごとにターゲット層を分類している。一番訪日数が多く、引き続き重要な「最大ボリューム層」▽一定程度の訪日数があり、今後も伸びしろがある「準ボリューム層」▽まだ訪日数は少ないが、一定のマーケットが見込まれる「潜在的ボリューム層」▽将来の訪日数拡大のため、長期的な視点で取り組む「将来的ボリューム層」—を設定した。

 各市場のターゲットごとに訴求テーマ、コンテンツを定めて、プロモーションを実施していく。方針に基づき推進する市場別プロモーションの主な内容は次の通り。

 韓国=「家族層」を準ボリューム層として、(1)子供連れで気軽にできるトレッキングなどのアウトドアレジャーを楽しむ旅行(2)高齢の両親と日本各地の日本食(郷土料理など)や温泉を楽しみ、癒やしとなるような親孝行旅行

 香港=「20歳代カップル」を準ボリューム層として、レンタカーや鉄道で自由気ままに日本各地を回り、B級グルメや日本独自のファッションブランドなどのショッピングを楽しむ旅行

 タイ=「首都圏在住の20歳代」を準ボリューム層として、ビザ免除で「身近に行ける日本」をテーマに、桜や紅葉、雪景色などの日本の四季、日本食、多種多様なショッピングなどを楽しむ旅行


東北への送客拡大、観光庁がモニターツアー支援
 観光庁は、東日本大震災からの復興が進み、旅行者の受け入れ態勢が整いつつある太平洋沿岸エリアを中心とした東北への送客強化を目的に、モニターツアーの実施を支援する。7月31日、支援案件の募集を開始した。40件程度を採択して補助金を交付する。

 モニターツアーを募集する事業名は「東北地域への送客強化による交流拡大事業」。

 モニターツアーは募集型企画旅行であることが要件で、応募・実施者は旅行業者。採択の基準は、(1)東北の太平洋沿岸エリアの交流人口を増やす内容であること(2)多様な地域資源を活用した、地域活性化による復興に資するツアーであること(3)震災の記憶の風化防止の工夫がされていること。

 支援の対象となるのは、モニターツアーの企画、広報、催行、報告書作成にかかる経費。1件当たりの支援額は、上限が原則60万円などの条件があり、申請内容によって金額を決定する。

 応募は10月17日までだが、採択予定数、予算額に達した場合には途中で締め切る。11月初旬までに毎月1、2回程度、順次採択を行う予定。

 指定の書式で応募。応募については、事業の事務局、JTBコーポレートセールスTEL03(6737)9275、tohokukakudai-desk@bwt.jtb.co.jpまで。



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