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地域観光 ■第2763号《2014年8月23日(土)発行》    
 

熱海市、9月中旬からアートフェスティバル初開催
 静岡県熱海市で9月13日から「あたみ湯ったりアートフェスティバル2014」が初開催される。会期は12月24日までの103日間。新規のイベントや既存のイベントを連動させ、アート、フード、音楽の各種イベントを展開。周遊に便利でお得なクーポンも発行される。秋の観光需要を喚起し、観光客の増加につなげていく。

 主催は、MOA美術館の内田篤呉館長が会長を務める実行委員会。会場は市内全域。

 アートイベントでは、「富嶽三十六景」の展覧会、漫画家の松本零士展、手塚治虫展をはじめ、文化施設や街中で美術・工芸作品の展示やイベントが行われる。フードイベントでは、地魚をはじめ地元の食材、銘菓などが堪能できるフェアや特設市を開催。音楽イベントは、市内のアーティストらも参加してジャズやクラシックのコンサート、ストリートライブなどが行われる。

 周遊に便利でお得なクーポン「熱海発見クーポン」を発行。MOA美術館とアカオハーブ&ローズガーデンの入場、市内各地を巡る「湯〜遊〜バス」の利用がセット。通常3300円のところをクーポン価格は2千円に設定した。利用期間は10月1日〜来年3月31日。

 実行委員会では特設ウェブサイト(http://yuttari-art.net)も開設し、会期中のイベント情報や話題を発信していく。



京都市とぐるなび、地域活性化で協定締結
協定を締結し記念撮影に臨む門川大作市長(左から3人目)、滝久雄ぐるなび会長(同4人目)ら関係者

 京都市と国内最大級の飲食店情報サイト「ぐるなび」を運営するぐるなび(東京都千代田区)は8日、観光と食文化、伝統産業の分野で連携して振興を図る「地域活性化包括連携協定」を締結した。同社が自治体と地域活性化について包括連携するのは初めて。

 観光振興分野では、食に関連したイベントや行事のPRなど、京都観光に役立つ観光・飲食関連情報の発信、飲食店ページの多言語化による外国人観光客受け入れ環境の整備支援を推進する。

 さらに食文化振興は、京料理や京野菜、日本酒の普及促進、消費者向けイベントの開催、生産者と飲食店をマッチングするフェアなどを行う。

 伝統産業振興は、日本酒などの伝統産業製品の利用拡大を促すほか、食関連イベントのPRやマーケティングを実施する。

 締結式は同日、同市役所で門川大作市長と同社の滝久雄会長ら市と同社関係者が出席して開かれた。



経営不振の「ラグーナ蒲郡」、HISが再生に着手
テープカットに臨む大村秀章知事(中央)、澤田秀雄HIS会長(中央右)ら関係者

 経営不振が続いていた愛知県蒲郡市のリゾート施設「ラグーナ蒲郡」について、エイチ・アイ・エス(HIS)は1日、子会社を通じて運営に乗り出した。同日の事業計画発表会でプロジェクションマッピング実施や新アトラクションの設置、名古屋駅と蒲郡駅への直行バスによる交通アクセス改善などの事業再生計画が発表された。

 HISが設立した新会社「ラグーナテンボス」は、県と市、トヨタ自動車などが出資する第三セクター「蒲郡海洋開発」から、テーマパークなど主要3事業を5億円で取得した。

 HISは、経営不振にあえいでいたハウステンボス(長崎県佐世保市)を立て直した実績がある。78億円の債務超過を抱えるラグーナの再生実現に向け、地元行政や経済界がHISの手腕に期待した形だ。

 1日に発表された事業計画によると、テーマパーク「ラグナシア」で11月から、プールや建物に映像を投影する国内初の3Dプロジェクションマッピングを導入する。さらに夜間のイルミネーションを充実させ、弱かった秋冬、夜間営業を強化する。

 また、HISは1日から、現地と名古屋駅を1日2往復する直行バス運行を始めた。バスは花火やイベント上演時間に合わせて運行することで利便性を高める。また、自家用車の利用も多いため、県は道路網の整備を検討している。

 この他、新アトラクションの導入やレストランの充実を図って集客増を図るとともに、地元からの雇用者数も増やしていく方針。

 来場者数は過去5年間の平均が67万6千人。これを来年度85万人、2017年度100万人に増やし、売上高もそれぞれ50億円、60億円にする計画だ。




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