「訪日外客は年間1200万人に」観光庁長官が見通し |
観光庁の久保成人長官は、20日の定例会見で、好調に推移している訪日外客の今年の年間数について、秋季以降の伸び率に慎重な見方を示した上で、「1200万人台には達したい」と述べた。昨年の年間数は過去最高の1036万4千人(うち観光客数796万3千人)だった。
訪日外客数の今年1〜7月累計は、前年同期比26.4%増の753万人に達している。残りの8〜12月が前年と同じ訪日客数とすると、年間数は1193万6千人となる。
久保長官は、今後の誘客の課題に秋の需要喚起を挙げ、桜を春の訪日観光のテーマとして定着させたように、紅葉など秋の訪日観光の魅力を認知させるプロモーションに注力したい考えを示した。 |
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ロケツー連絡会がセミナー、映画監督の堤氏が講演 |
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講演する堤監督 |
観光庁の呼びかけで昨年発足したロケツーリズム連絡会が22日、観光庁でセミナーを開催した。ゲストとして映画監督の堤幸彦氏が登壇し、基調講演とパネルディスカッションを行った。講演で堤氏は「映像と地域は無数の協力体制があると思う。映像という武器を使ってその地域の持つ資源や人、日本人の元気な姿を撮り続けたい」と述べた。
セミナーにはロケ誘致で観光客を増やしたい自治体関係者や民間企業の担当者など200人が出席。
冒頭にあいさつした観光庁観光資源課長の長﨑敏志氏は、ロケツーリズムについて「地域おこし、観光おこしの大きな核になる。庁としても応援したい」と述べた。またロケツーリズムについて問い合わせが増えていることに触れた。
パネルディスカッションには堤監督のほか、成功事例の代表として湘南フィルムコミッション(藤沢市観光課長)の赤坂政徳氏、観光庁観光資源課ニューツーリズム推進官の水口幸司氏らが登壇。
藤沢市は観光振興、地域振興を目的に2002年からロケ誘致の取り組みを強化。10年間で観光客を1.8倍に増やした。12年間ロケ誘致を担当する赤坂氏は「ロケツーリズムを成功させるには、地域の人、警察、消防などとうまく付き合うこと。具体的にお金が地域に落ちるようになれば市民は同じ方向を向いてくれる」と説明。
堤監督は「早く安く仕上げなければいけない仕事もある。窓口になる担当者が強いネットワークを持っていることが重要」と制作側からの意見を語った。
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