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地域観光 ■第2768号《2014年9月27日(土)発行》    
 

「にっぽんの温泉100選」中間集計、1位は草津温泉

 観光経済新聞社は24日、主催する第28回「にっぽんの温泉100選」(観光庁と観光関連8団体後援、トラベルジャーナル社協賛)の中間集計をまとめ、発表した。それによると、草津温泉(群馬県)がトップの座を確保し、12年連続1位に王手をかけた。由布院(大分県)がそれに迫る。以下、下呂(岐阜県)、別府八湯(大分県)、登別(北海道)と続く。投票は10月末で締め切られ、最終順位は12月初旬に開かれる予定の100選実行委員会の審査で決まる。

 大手、中堅旅行業者やネットエージェントなどからの投票は7月から始まった。中間発表は事務局(本社)に届いた8694枚の投票はがきを集計した。

 第27回中間集計では由布院が初めてトップの座を射止め、11年連続1位の実績を誇る草津の牙城を崩すのか注目されたが、結局、草津が底力を発揮し、1位に。今回は草津が万べんなく票を集め1位となっているが、由布院との差は接近している。後半にどんな展開をみせるのか予断を許さない。

 草津は温泉の魅力を生かすまちづくりに積極的に取り組んでおり、今年7月には棚田風の広場「湯路広場」がお目見えした。10月には湯もみを披露する「熱の湯」の改装に着手、来春オープンを目指す。こうした一連のまちづくりを旅行業者も高く評価、送客がしやすいとして票を集めた。

 由布院の景観を重視したまち並みは旅情豊かで、相変わらず女性の人気が高い。離れを持つ情緒豊かな旅館が点在し、温泉リゾートとしてにぎわいを見せる。草津同様、送客のしやすさが旅行業者の支持を得ている。

 5位から3位と順位を上げたのが下呂。日本3名泉の一つとして根強いファンを持ち、ブランド力は健在だ。草津と常に首位を争い、草津を脅かす存在だった登別は5位にとどまっており、後半の追い上げに期待したい。

 中間段階で新たに100選にランクインしたのは13温泉地。塩原(65位、栃木県)や須川高原(71位、岩手県)、つなぎ(74位、同)などの躍進が目立つ。

 塩原は温泉の発祥が1200年以上も前の大同元年(806年)と歴史が古い。派手さはないが、泉質の多様性や豊かな自然は今後注目を集めそうだ。また、須川高原は栗駒山の北方、標高1100メートルの高所にある温泉地で、国民保養温泉地の指定を受けている。100位に滑り込んだ妙見(鹿児島県)も国民保養温泉地で、近年人気が高まりつつある。

 第27回から観光庁が後援している。観光関連8団体は日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、日本温泉協会、公益財団法人日本交通公社。最終結果は12月13日付紙面で掲載する。



わかやまDC開幕、新大阪でセレモニー
岡本さんや豊田駅長が特急の出発を合図

 和歌山デスティネーションキャンペーン(わかやまDC)のオープニングセレモニーが14日、JR新大阪駅で開かれた。期間は12月13日まで。「和(なごみ)」をテーマに展開されている。

 セレモニーには、国広敏彦・JR西日本執行役員近畿統括本部大阪支社長、仁坂吉伸・わかやまDC推進協議会会長(和歌山県知事)、土屋知省・近畿運輸局長らが出席。わかやまパンダ大使を務める女優の岡本玲さんも参加。和歌山県の観光PRも行われた。

 白浜行の特急くろしおの出発時には、岡本さんと和歌山観光シンボルキャラクターの「わかぱん」、豊田重弘・新大阪駅長が出発の合図を行った。



長州おはぎが京都に復活、萩市の明治維新150周年記念事業
京ぽんと祇園菓舎の店頭で長州おはぎをPR

 山口県萩市が展開している「萩・明治維新150周年記念事業 プロジェクト長州おはぎ」の一環として、今月13日から、京都市の菓子店、京ぽんと祇園菓舎で「長州おはぎ」が販売されている。長州おはぎは、1864(元治元)年9月、幕末の京都で大人気になったとされ、京都で販売されるのは150年ぶりとなる。

 当時、長州おはぎは、盆の上に3個のおはぎを三角形に並べ、36文で売られた。おはぎは「萩」を掛けたもので、3個並べる形は萩藩主毛利家の家紋「一文字三星」を表した。値段の36文は萩藩の「36万石」にちなむ。

 長州おはぎを買うには作法があり、買う者は必ず「負けてくれ(安くしてくれ)」と言い、売り手に「一銭(一戦)も負けん(安くしない)」と言わせるようにしていた。幕末の京都の人々の長州びいきの心情が現れていると言われている。

 長州おはぎをPRする取り組みは、明治維新の記念事業として展開。長州おはぎは、2年前に山口県立萩高等学校の生徒らが文化祭行事で復活させた。萩市内では市内の業者により7月19日に久坂玄瑞墓前祭に合わせて開いた臨時茶店や、8月13日の万灯会(大照院)の臨時茶店で販売されている。

 京ぽんと祇園華舎では、店内甘味処で萩焼の皿付きで千円(税別)で販売。持ち帰り用は、「長州おはぎ 負けられん(3個入りパック)」として360円(税別)。

 販売開始に合わせて、萩市観光課と萩市観光協会は13、14日に京ぽんと祇園菓舎で萩市の観光PRも行った。




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