全国の旅館数4万3363軒、前年比1381軒の減少 |
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厚生労働省は4日までに、2013年度の旅館・ホテルの営業施設数と客室数をまとめた。それによると、今年3月末現在の旅館軒数は前年度比1381軒減の4万3363軒となり、依然として減少傾向に歯止めがかからない現状が明らかになった。ホテルは同13軒増の9809軒。前年度の減少から増加に転じた。
旅館・ホテル、簡易宿泊所、下宿を含めた「旅館業」の13年度の営業施設数を見ると、前年度比893軒減の7万9519軒となり、初めて8万軒の大台を割った。ホテルを除く3業態の減少が響いた格好だ。
旅館4万3363軒の客室数は同5706室減の73万5271室、ホテル9809軒の客室数は同1万2227室増の82万7211室。ホテルの客室数は09年度に初めて旅館を上回ったが、その差はわずか6177室だった。しかし、13年度では9万1940室まで広がった。
都道府県別に見ると、旅館軒数は軒並み減っている。減少幅が最も大きいのは静岡県で、1年間で122軒も減った。鹿児島県(102軒減)や北海道(77軒減)、福島県(69軒減)、茨城県(同)なども目立つ。
軒数そのものが多いのも静岡県(2968軒)。しかし、これまで唯一3千軒台を維持していた同県だったが、ついに大台を割ってしまった。これに北海道(2484軒)、長野県(2487軒)、新潟県(2062軒)が続く。最も少ないのは香川県で315軒となっている。
客室数では北海道が4万7355室と最も多く、以下、静岡県(4万4648室)、東京都(4万4186室)、長野県(3万9646室)の順。
一方、ホテルで軒数が減ったのは17都道県で、前年度と同じ。最も減ったのは神奈川県だが、それでも7軒にすぎなかった。対して、大阪府は15軒、京都府でも7軒と増えており、全体の増加につながった。
軒数そのものが多いのは北海道(681軒)で、次いで東京都(680軒)、長野県(515軒)、兵庫県(414軒)と続く。最も少ないのは徳島県の34軒。
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京都府、アレルギー対応の宿を公表 |
京都府は10月29日、修学旅行などで宿泊した食物アレルギーのある子どもに対し、アレルギーの原因となる食材を除去した食事を提供できる府内の旅館・ホテル90施設を初めて公表した。府は4月、アレルギーのある子どもの対応マニュアルの運用を始めており、府健康対策課によると、アレルギーの子どもを受け入れる体制を本格整備した都道府県は京都が最初と説明している。
府は昨年度、アレルギーのある子どもが安心して府内の宿泊施設を利用できるよう、体制整備に取り組み、今年度から「食物アレルギーの子 京都おこしやす事業」として本格運用を始めた。全国の都道府県教委と旅行会社に同事業開始を通知し、安全な修学旅行先として取り組みをPRしている。
府の調査に対し、90施設は「食物アレルギー対応食」として、国が特定原材料として定めている卵や牛乳、小麦、そば、落花生、エビ、カニの7品目を除去した食事提供が可能と回答した。
府内を訪れるアレルギーのある子どもの保護者は、府が用意する調査票に記入し、学校を通じて宿泊施設に提出する。施設は、調査票を基に食事を提供する。調査票は旅行会社にも渡される。
90施設という数について府は「旅行会社からは『少ない』との指摘もあったが、初年度としてはまずまず。今後増えていくと思う」(同課)と話している。受け入れ施設の名称は府ホームページで公表している。
府は宿泊施設や施設に食材を納入している業者に対しても、食物アレルギーについて専門知識を持つ相談員が相談に応じる専用窓口を設置している。 |
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JCHA、北海道などの客室利用率が上昇 |
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全日本シティホテル連盟(JCHA、藤野公孝会長)がこのほど発表した会員ホテル(193ホテル、2.9万室)の今年9月の全国平均客室利用率は81.6%で、前年同月比では1.4ポイントの増加となった。
地域別での利用率のトップは86.9%の近畿。次いで、86.8%の関東、82.0%の北海道など。
前年同月比で利用率が上がった地域は14.1ポイント増の北海道、9.8ポイント増の四国、6.8ポイント増の北陸など。
一方、利用率が低かった地域は、66.9%の四国、67.7%の東北、69.5%の東海など。
前年同月比で利用率が下がったのは、1.0ポイント減の中国、0.8ポイント減の関東の2地域だった。
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