マラソンとイベントで復興状況を世界に発信 登米市 |
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長沼フートピア公園の名物、風車前を走るランナー |
東北風土マラソン&フェスティバル2015実行委員会(事務局・宮城県登米市観光物産協会)はこのほど、来年4月に開催する同イベントの概要を発表した。第1回となる今年は延べ2万人の会場来訪者があり、登米市、南三陸町をあげた一大イベントとなった。2回目の今回はマラソンランナーの定員を増やし、関連イベントも充実させる。イベントを通じ、東日本大震災からの復興状況を世界に発信する。
イベントは震災からの復興途上にある東北の交流人口増や産業振興を実現するために実施。今年4月26、27日のイベントではランナー、ボランティア合わせて1500人が参加、会場来訪者は延べ2万人に達した。大会前日には登米市の宿泊施設は満室となり、近郊の道の駅は通常の倍の売り上げを記録するなど、経済波及効果も大きかったという。
2回目は来年4月25、26日、登米市・長沼フートピア公園および周辺会場で開催する。
県唯一のフルマラソン大会である東北風土マラソン大会を中心に、登米フードフェスティバル、東北日本酒フェスティバル、東北風土ツーリズムも同時開催し、「日本一のファンラン(楽しみながら走る)大会を目指す」と実行委員会は意気込む。
モデルとするのは仏のメドックマラソン。ボルドーワインの産地、メドック地方で毎年9月に開かれ、世界から約9千人が集まるフルマラソン大会だ。コースとなるブドウ畑を駆け、給水ポイントには水の代わりのワインや地元名産品の生ハム、チーズといった補給も用意されているというユニークさ。今回のイベントも第1回に続き、メドックマラソンとのタイアップとなる。
マラソンについては定員を大幅に増やし、3千人にする。うち、フルマラソンの定員は1500人で、高校生以上が対象。制限時間は6時間で、参加費7500円とした。ハーフマラソンは千人、同5500円。
東北風土ツーリズムは4月25日開催。(1)被災地を訪ね復興の様子を見る南三陸復興ツアー(2)登米の昔ながらの風景のなかを歩く登米風土ウオーキング(3)日本酒をより深く知る酒蔵ツアー—などを実施する予定だ。
ホテル観洋(南三陸町)の女将、阿部憲子さんは「昨年、盛り上がったことは聞いている。こうした大きなイベントがあると(被災地に)足を運んでもらえるのでとてもありがたい。町の活性化にもつながる」とイベントの成功に期待する。
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松山市と明治村がパートナー協定締結 |
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協定締結式に参加した野志市長、中川館長ら |
松山市と博物館明治村(愛知県犬山市)は11月29日、「明治」をテーマに相互に情報発信などを進める「明治体感パートナー協定」を締結した。2011年に締結した連携協定の期間が来年3月末まであるが、18年の明治維新150年に向けて新たに協定を結び直した。
松山市には、明治にゆかりのある観光テーマが豊富。夏目漱石の松山赴任と代表作「坊っちゃん」、松山出身の俳人で明治を代表する文学者である正岡子規、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」と同作品を原作としたNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」など。
博物館明治村には、明治時代の建築物が各地から移築されている。室内に家具調度なども陳列しているほか、建物に関連する資料の常設展示や特別展示が充実。移築した建築物は67件、敷地は100万平方メートルに及ぶ。村内では、明治時代の電車や蒸気機関車も動かしている。
松山市の坂の雲の上ミュージアムで開かれた締結式には、野志克仁・松山市長と中川武・博物館明治村館長が出席し、相互に情報発信を強化することなどに意欲を示した。来年には漱石の松山赴任120年、博物館明治村の開村50周年を迎えるほか、16年は漱石の没後100年、17年は漱石と子規の生誕150年で、えひめ国体も開催される。
協定締結を記念し、坂の上の雲ミュージアムでは、博物館明治村の開村50周年を記念した特別展示「デザインの黎明」を開催中。12月28日までの期間、貴重な明治の家具が展示されている。
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前橋市、都内でシティセールス、市長がプレゼン |
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山本市長 |
前橋市は11月26日、ホテル椿山荘東京で「おもてなし前橋2014inTokyo」を開催、山本龍市長自らがプレゼンテーションを行い、前橋の魅力をアピールした。市は来年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台ともなっており、放送を機に前橋の知名度アップ、観光客増を狙う。
山本市長は市の方向性について、(1)歴史都市(2)2020年東京五輪・パラリンピックのキャンプ地(3)医療学術都市(4)工業都市—などを目指すと強調した。
「花燃ゆ」制作統括の土屋勝裕氏は撮影のエピソードを紹介するかたわら、「ドラマは女性目線で作っており、歴史を知らない人でも楽しめる」とPR。ドラマで長州藩の重臣、周布政之助を演じる石丸幹二さんが特別ゲストとして登場、「周布は素晴らしい中間管理職であり、企業戦士(サラリーマン)の励みになるよう演じたい」と抱負を述べた。
この日は主人公文の夫で初代群馬県令(知事)、楫取素彦(小田村伊之助)のひ孫、小田村四郎さん(91)や萩市の野村興兒市長、防府市の松浦正人市長、楫取家第5代当主の楫取能彦氏らも出席した。 |
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