年末年始の国内旅行、人数は過去2番目の多さに JTB調べ |
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JTBは、「年末年始(出発日基準12月23日〜来年1月3日の12日間)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通しをまとめた。今年の年末年始は12月29日の月曜日を休むと12月27日土曜日から1月4日の日曜日まで最大9連休となり、昨年に次いで、長い連休が取りやすい日並び。そのため国内旅行人数は、過去最高の昨年よりも0.2%減となるが、比較が可能な1996年以降、過去2番目に多い2977万1千人となる見込み。
海外旅行人数は2.9%減の67万9千人と過去4番目に多い人数を予測。国内旅行人数と海外旅行人数を合わせた総旅行人数は0.3%減の3045万人となる。
今年の年末年始にしたいことは「日頃の疲れを癒すために家でのんびり」が1位の51.1%だったが、「今年の年末年始は旅行へ行く」と回答した人の割合は全体の13.4%と過去最高の総旅行人数だった昨年の13.2%と同程度の意向を示している=図。
国内旅行の平均費用は3.7%減の3万800円。国内パッケージツアー「エースJTB」の予約状況では、出発日のピークは12月31日、次いで1月2日の見込み。「旅行は年末にすませ、年始は家でゆっくりするという人が多い一方で、2日から1泊程度の旅行を楽しむ人もいるようだ」(JTB)。
旅行先については、新エリアのオープンで話題を集めたユニバーサル・スタジオ・ジャパンや、世界遺産に登録された富岡製糸場や富士山の周辺が引き続き好調。ここ数年、寒い冬が続き、スキー場にとっては良い状況が続いたことや、訪日スキー客の増加などから、スキー場人気も続いている。地震や噴火の影響などが懸念されてはいるものの、全般的には好調という。
海外旅行の平均費用は、円安の影響があること、日並びの良さから長距離方面も一定の人気があることから、2.3%増の22万2千円となる見込み。
JTBの海外パッケージツアー「ルックJTB」の予約状況を見ると、出発日のピークは12月28日、次いで12月30日。帰国日のピークは1月3〜4日と予測している。
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近ツーと横浜商科大、観光振興で連携協定 |
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左から柴田学長と木島本部長 |
近畿日本ツーリスト(近ツー)と横浜商科大学は11月26日、同大学で観光振興における相互の連携協定に関する基本的事項について協定を締結した。来年4月に「観光マネジメント学科」が新設されるのにともない、近ツーは長年の旅行業で培ってきた経験やノウハウを生かし、観光分野における人材育成事業ついて全面的にサポートを行う。
同日開催した記者会見で近ツー首都圏営業本部の木島正人本部長は「人材育成事業として旅行、イベント研修、インターンシップ、留学などの具体的な案件について、立案実施に協力する」と述べ、「現役学生による神奈川県、横浜市などの着型商品の開発と販売を行っていきたい」と具体的な目標を挙げた。
横浜商科大の柴田悟一学長は「大学は座学が中心。企業とのフィールドワークを広げるカリキュラムの一環」と述べ、近ツーとはスポーツ関連イベントや、海外へのインターンシップなどを行っていきたい考えを示した。
近ツーが大学と部分的に連携する例は以前にもあったが、単位履修も含め包括的に提携をするのは今回が初めてとなる。
近ツー横浜支店の荷見篤志支店長によると、着型商品の開発は観光マネジメント学科の1年生全員でグループワークを実施し学生目線を生かして造成を行う。例えば修学旅行生を想定した商品などを挙げた。
優秀な作品は近ツースタッフによる修正などが行われたのち、翌年3月から商品として販売する。
大学にはアドバイザーとして地域誘客事業部、横浜支店、ティー・ゲートを中心にスタッフを派遣し、商品の販売はティー・ゲートが行う。
3年生からは実業界と連携した「フロンティアプログラム」を開始する。学生は観光ビジネス、観光マーケティング、MICE、まちづくり、スポーツマネジメントの五つのテーマからから一つを選択し学習を深める。
またスポーツビジネスの実体験として、近ツーが同県箱根町で開催するイベント「第3回温泉DE女子フットサル大会IN箱根」を立ち上げ、運営、接客について現場で学ぶ。今後同大会を含め、単位認定を視野に入れたスポーツビジネスの体験プログラムを実施していく。
近ツーへの就職の優位性について柴田学長は「近ツーへの就職の道を切り開きたい」と期待を示した。木島本部長は「平等に門戸をあけている。インターンシップで旅行業の実践の即戦力になる人材に育てるお手伝いをし、かつ入社してもらえる魅力的な会社にならなければならない」と語り、今回の提携について「人材確保が主ではない」と前置きした上で、「旅行会社は入社するとイメージが異なるようだ。インターンシップである程度理解した学生に戦力として入ってもらったほうが、企業、学生とも幸せになれるのでは」と強調した。
同連携事業の窓口は近ツー横浜支店が担当する。
また現行の「貿易・観光学科」は現在の1年生が卒業するまで存続する。ただ観光マネジメント学科とはカリキュラムが異なる。 |
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JTBグループ、コミュニティサイクルを推進 |
環境にやさしい交通システムとして注目が高まっている自転車の共同利用サービス「コミュニティサイクル」。外国では普及が進んでおり、国内でも今後、行政と民間が協力して導入事例が増えていくと見られている。観光業界では特に、JTBグループが積極的に同サービスの導入を行政に働きかけている。
コミュニティサイクルは、行政が温室効果ガスの削減や中心市街地の回遊性向上、観光振興を目的に、自家用車から自転車の利用へ転換を促すため、近年導入するケースが増えている。
JTB九州は来年3月、鹿児島市と共同でコミュニティサイクル「かごりん」を開始する。JR鹿児島中央駅や市役所など市内20カ所にサイクルポートを設置、174台の貸し出し用自転車を用意する。どこのサイクルポートでも貸し出し・返却が可能で、利用には基本料金(1日200円、1カ月千円で30分以内の利用は何度でも無料)と追加料金(30分ごとに100円)の合計金額が必要。
利用者は、サイクルポートに設置した端末機に携帯電話番号を入力し、クレジットカードか現金で精算する。同社は、利用者が多く見込まれるサイクルポートにデジタルサイネージ(電子看板)を設置して観光案内情報を掲載したり、スマートフォンによる多言語利用案内サービスを導入したりするなど、観光分野に重点を置いた施策を実施する。
各地のコミュニティサイクル事業にはJTBグループのほか、観光業界以外の他社も参入して激しい競争が続き、採算も厳しいなど課題も多い。
しかし、地球温暖化への懸念から、行政が事業推進に積極的になっているという追い風も続く。東京都も2020年東京五輪・パラリンピック開催に合わせた目玉事業として準備を進めている。
一時は撤退も検討していたJTBグループも、各方面からの強い要請を受けてコスト低減策などを進め、各地で本格導入の働きかけを行っている。 |
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主要旅行業13社10月実績 |
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鉄道旅客協会が11月27日に発表した主要旅行業13社の10月の旅行取扱額は、前年同月比0.7%増の3249億8683万円だった。内訳は国内旅行が1.7%増の2084億2960万円、海外旅行が3.7%減の1047億2469万円、外国人旅行が36.8%増の105億3923万円だった。
総取扱額が前年同月を上回ったのは6社だった。国内旅行はジェイティービー、日本旅行、KNT—CTホールディングス、トップツアー、名鉄観光サービス、ジェイアール東海ツアーズの6社、海外旅行は6社、外国人旅行は8社だった。
4月からの累計は、総取扱額が前年同期比0.1%減の2兆646億1486万円だった。前年同期を上回ったのはジェイティービー、日本旅行、トップツアー、読売旅行、西鉄旅行、日通旅行、ジェイアール東海ツアーズの7社だった。分野別では国内旅行は0.3%増の1兆2938億5127万円、海外旅行は2.5%減の7021億7309万円、外国人旅行は32.6%増の585億3949万円。国内旅行で前年同期を上回ったのはジェイティービー、日本旅行、トップツアー、ジェイアール東海ツアーズ。
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