国土交通省は20日、観光関係功労者大臣表彰の表彰式を同省大会議室で開いた。今年の受賞者は27人。太田昭宏国土交通相から表彰状などが手渡された。

　受賞者の業種別の内訳は、ホテル業が14人、旅館業が9人、旅行業が3人、観光レストラン業が1人。

　式辞で太田国交相は、受賞者の功績に敬意を表した上で、「観光振興には民間が主導的な役割を果たすことが重要だ。皆さまには引き続き観光立国の実現にご支援を賜りたい」とあいさつした。

　各分野の代表者が登壇した。旅館業振興の代表は、元日本旅館協会中国支部連合会常務理事、常盤旅館会長の宮川力氏（73）＝山口市。宮川氏は「受賞は皆さまのご指導のおかげ。インバウンドは2千万人に向けて市場が拡大しているが、地方はこれからという面がある。地方の観光を活性化できるよう今後も努力したい」と述べた。

　このほか旅館業では業務精励の代表者として、松島国際観光ホテル大観荘取締役副社長（女将）の磯田悠子氏（67）＝宮城県松島町＝が登壇した。

　プロポーズにふさわしい観光スポットを「恋人の聖地」として選定している地域活性化支援センターは20日、聖地を最も地域振興に活用した団体に長野県大町市を選び、第1回「観光交流大賞」を贈った。表彰式には女優でタレントの菊川怜さんが出席し賞状を手渡した。

　同センターでは全国の公共機関が管理、運営する観光スポットを恋人の聖地として132カ所、海外を含む民間施設を「恋人の聖地サテライト」として77カ所選定し、非婚、少子化対策と観光地の活性化に取り組んできた。聖地を生かした取り組みとして観光交流大賞を表彰するのは初めてとなる。

　大町市は市内に点在するロマンチックな観光地を結び「北アルプスハートロード」と名付け、2013年4月に聖地に選定された。その後13年、14年に6回開いた婚活イベントでは40組のカップルが誕生するなどの成果をあげている。表彰式には同市の西沢美千夫観光課長が出席した。

　恋人の聖地選定委員などを務めた菊川さんは「聖地が全国に広がり、地域活性化につながっていてうれしい」とコメントした。