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インバウンド ■第2796号《2015年5月2日(土)発行》    
 

3月の訪日外客は150万人、過去最高を記録

 日本政府観光局(JNTO)が4月22日に発表した今年3月の訪日外客数(推計値)は、前年同月比45.3%増の152万6千人となった。年間を通じて月間の過去最高を記録。政府が定める訪日プロモーションの重点市場20カ国・地域のうちロシアを除く19市場が前年同月の実績に対して2桁の伸びを示し、3月の最高記録を更新した。

 3月の訪日外客数は、これまでの月間の最高記録138万7千人(今年2月)を13万9千人も上回った。円安傾向やビザ(査証)の要件緩和などがプラス要因。桜をテーマにした観光やショッピングツーリズムのプロモーションなどが奏功した。

 東アジアでは、中国が83.7%増の33万8200人。2カ月連続で30万人を超えた。桜の開花シーズンの訪日需要が拡大したほか、クルーズ船5便が寄港した。台湾は33.2%増の27万7900人、韓国は39.6%増の26万8200人だった。

 香港は81.8%増の11万7200人。3月の記録はもとより月間の過去最高を記録した。例年を上回る11便のチャーター便が運航され、チャーター便を利用した団体ツアーも好調。成田発着のLCC(格安航空会社)の増便も好材料だった。

 東南アジアでは、タイが29.9%増の9万2400人、マレーシアが20.7%増の2万8200人、フィリピンが110.9%増の2万6800人など。2倍増となったフィリピンは、イースター休暇が前年より暦の関係で前倒しとなり、訪日需要が拡大した。

 欧州は英国が25.8%増の2万5200人、ドイツが33.8%増の1万8400人で、ともに月間の最高記録だった。豪州は36.9%増の2万9200人。欧州、豪州は、イースター休暇の時期の変動で3月の訪日需要が増加した。 

 北米も好調。米国が18.1%増の9万5600人、カナダが34.3%増の2万1600人。いずれも月間の過去最高だった。

 訪日外客数の1〜3月累計は、前年同期比43.7%増の413万1400人に達した。上位5市場の状況は、韓国が94万7900人で39.6%増、中国が92万3500人で93.2%増、台湾が77万2500人で29.4%増、香港が31万4300人で63.0%増、米国が21万6900人で12.6%増だった。

 3月の訪日外客数について観光庁の久保成人長官は「東アジアはもとより、東南アジア、北米、欧州なども訪日客が増加している。世界の市場から全方位的に伸びているというのは良い状況。季節的な変動についても、高い水準で平準化するようにしたい」と述べた。

 4月の訪日外客数の見通しでJNTOは、桜鑑賞の訪日旅行需要の拡大が見込まれるほか、欧州などのイースター、中国などの清明節、タイのソンクラーンなどの休暇があり、「好調に推移することが期待される」としている。



群馬県の外客宿泊者、14年は10万人超に
 群馬県によると、2014年の外国人宿泊者数(速報)は前年比4.4%増の10万1260人泊となり、「『はばたけ群馬プラン(第14次県総合計画)』の目標だった10万人泊を達成した」(観光物産課)。

 プラン策定時の09年は4万910人泊だった。11年は東日本大震災が発生した影響で3万9580人泊まで落ち込んだが、その後は増加傾向にあった。

 最も多いのは台湾からの旅行者で、5万1790人泊(前年比64.2%増)と半数を占めている。「誘客ターゲット地域として位置付け、知事のトップセールスのほか、高雄市などと経済分野における友好協力協定を締結、交流を深めてきた成果」(同)という。

 台湾以外の主な来県外国人数は次の通り。

 中国8730人泊▽香港6780人泊▽韓国6570人泊▽米国5280人泊▽タイ4380人泊





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