政府の生産性向上協議会、針谷氏が旅館の施策説明 |
政府は18日、サービス業の生産性向上を促進する協議会の初会合を首相官邸で開いた。安倍晋三首相をはじめ関係省庁の担当者、サービス業を中心とする経済界の関係者が出席。観光関係では、宿泊業を代表して日本旅館協会の会長を務める針谷了・湯元舘会長(滋賀県)が、旅館の生産性向上について取り組みを報告した。
安倍首相は「労働力不足の克服がアベノミクスの最大の課題となってきている。この課題を乗り越えるためには、生産性の向上しかない。中でも、我が国の雇用の7割を担うサービス業は、飛躍的に生産性を高める潜在力を秘めている。今こそ『サービス生産性革命』を起こす時だ」と述べ、官民を挙げた取り組みの重要性を強調した。
初会合には、経団連の榊原定征会長ら経済界のトップ、サービス業の経営者や業界団体幹部らが出席した。宿泊業では、日本旅館協会の役員をはじめ20人以上の旅館経営者が参加した。
生産性向上への取り組みを説明したのは、宿泊、飲食、小売の3業種の代表者。
宿泊業では湯元舘の針谷会長が、バックヤードのIT化、ローラーコンベアの導入による料理搬送、従業員の改善メモの活用など、生産性向上の成果について報告した。製造業で培われたノウハウを応用し、宿泊業の労働生産性を向上させる必要性を指摘。今後、経団連などに協力してもらいながら、モデル事業などを実施したい考えを示した。 |
|
自社の景況判断は「下降超」、内閣府など調査 |
内閣府と財務省はこのほど、法人企業景気予測調査の4〜6月期分を公表した。同期の自社の景況判断BSI(上昇とする企業割合から下降とする企業割合を引いた値)は、大企業、中堅企業、中小企業ともに「下降」が「上昇」を上回る「下降超」となった。大企業が前期の「上昇超」から「下降超」に転落。先行きでは、7〜9月期は大企業と中堅企業、10〜12月期は中小企業も含めた全てが上昇超に転じる見通しだ。
今期のBSIは、大企業がマイナス1.2、中堅企業がマイナス2.2、中小企業がマイナス13.6。前期(今年1〜3月期)から大企業は3.1ポイント下降。中堅企業は同水準。中小企業は0.3ポイント上昇した。
製造業、非製造業別では、大企業の非製造業(1.3)で唯一、上昇超となった。
7〜9月の見通しは、大企業が10.6、中堅企業が8.3、中小企業がマイナス5.1。中小企業以外は上昇超に転じる見通し。
10〜12月期は、大企業が8.9、中堅企業が10.3、中小企業が0.6。全てが上昇超に転じる見通しだ。 |
|