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トラベル ■第2805号《2015年7月11日(土)発行》  
 

ANTA総会、二階会長を再任
懇親会であいさつをする二階会長

 全国旅行業協会(ANTA、5387会員)は6月30日、2015年度定時総会を東京都千代田区の都市センターホテルで開いた。役員改選を行い、二階俊博会長(衆院議員)と近藤幸二副会長(全観トラベルネットワーク)、加藤正明副会長(ツーリスト・トップジャパン)を再任したほか、副会長に國谷一男氏(国谷観光)の就任を決めた。

 二階会長は、国会会期中の多忙ななか懇親会に駆け付けた。先ほどまで安倍総理と2人で内外の政治問題について協議していたと明かし、安倍総理から「ANTAをはじめ観光団体の皆さんが日中・日韓の凍りついたような関係を打開するために一生懸命活躍していることに温かいねぎらいの言葉があった」と伝えた。さらに「観光業界が日本の観光政策の中で大きな役割を果たしていけるように皆で頑張ろう」と呼び掛けた。

 総会の審議で決定した15年度事業では、本部と支部の一層の連携強化を図り、円滑な業務運営と的確な事業実施に努める。15年度は協会設立50周年に当たることから、記念の広報を行うとともに、正会員に協会名の表示を推奨し、消費者からの信頼向上に取り組む。

 国内観光の振興に向けては、来年3月に「第11回国内観光活性化フォーラム」を鹿児島市で開催。「東北・東日本観光復興キャンペーン活動」については継続して実施する。

 5月下旬には日本旅行業協会(JATA)、日本観光振興協会との共催で「日中観光文化交流団」を中国に派遣したが、引き続き近隣諸国、アセアン諸国を中心に双方向の人的交流促進に積極的に取り組む。

 有野一馬専務理事は再任。定款を変更し、会長、副会長、専務理事を補佐する常任理事を新たに設置した。常任理事には浅子和世(藤邦旅行)、岩本公明(長崎県交通観光)、北敏一(トラベルシティ)、駒井輝男(東日本ツーリスト)、騠橋幸司(水沢ツーリストサービス)、永野末光(西日本トラベルサービス)、花岡正雄(ニュートラベル広島)、藤田雅也(アイラブイット)、山中盛世(香北観光トラベル)、和田雅夫(ワンダートラベルサービス)の10氏が選ばれた。



今夏の国内旅行は好調、7561万人で2番目
 JTBは2日、夏休み(7月15日〜8月31日)の宿泊旅行動向の見通しを発表した。国内旅行人数は前年比で0.2%の増加となる7561万人で、過去最高だった2013年の7624万人に次ぐ2番目。消費増税の影響がなくなったことや夏季ボーナスの増加、また、アンケートでの「旅行支出を増やしたい」の回答の増加などから、旅行意欲は堅調と見ている。

 方面では、北陸新幹線開業の効果が続いている北陸が人気。来年5月のサミット開催が決まった伊勢志摩にも注目が集まる。4月から登場した「ふるさと旅行券」は地域への旅行需要の喚起につながっている。利用交通機関では乗用車の利用が増える見込み。昨夏比でのガソリン代の値下がりや高速道路の開通などが影響しているという。

 出発のピークは8月12〜14日、旅行平均費用は0.4%減の3万4700円と予測する。

 海外旅行人数は、円安傾向の継続や国際情勢や感染症などへの不安から1.9%減の255万人の見込み。出発ピークは、欧州などの長距離方面は8月8日、ハワイなどの中距離方面は12日、台湾などの近場方面は16日。旅行平均費用は0.7%増の25万1500円と予測している。

 国内と海外を合わせた総旅行人数は0.1%増の7816万人。13年の7887万人に次いで過去2番目の高い数字となる見込み。

 9月19〜23日には6年ぶりにシルバーウイークの5連休があり、JTBでの旅行予約は国内、海外ともに好調。「今年は9月までを夏休みの期間としてとらえる人も多そうだ」(JTB)。



日本旅行、台北で観光・物産博
初日のテープカット

 日本旅行は6月26〜28日、台湾・台北市の台北駅で「日本の観光・物産博2015」を開いた。台湾観光協会との共催で、期間中10万8千人の来場者でにぎわった。

 「台湾の人に新しい日本、特に地方の魅力を紹介するとともに、日本の参加者に台湾の魅力を再認識してもらい、両国の交流を増進させる」ことを狙いに、2013年から毎年開催している。

 今回は日本各地の自治体、観光関連企業など58の団体・企業が66ブースを出展。各地の名産品の配布や、歌と踊りのパフォーマンスを行った。駅に隣接するホテルでは台湾側観光・物産関係者との商談会も開催。

 日本旅行協定ホテル連盟、日本旅行協定クーポン店会の各支部連合会などもブース出展した。



主要旅行業50社2月実績

 観光庁が6月24日に発表した4月の主要旅行業49社の取り扱い状況(速報)は、総取扱額が4460億7807万円で前年同月比3.4%増だった。

 内訳は国内旅行が6.7%増の2922億9768万円、海外旅行が5.6%減の1360億1365万円、外国人旅行が32.9%増の177億6674万円だった。

 旅行会社からの聞き取りでは、国内旅行は引き続き関西方面が好調。新幹線開業により北陸方面も伸びている。海外旅行は引き続き欧州方面が落ち込んでいる。外国人旅行は、東アジアとビザの緩和があった東南アジアが好調。

 取り扱いの合計が前年同月を超えたのは49社中30社。国内旅行は46社中36社。海外旅行は48社中13社。外国人旅行は33社中20社。

 募集型企画旅行の総取扱額は、前年と同水準の1120億6001万円。内訳は国内旅行が6.9%増の702億4417万円、海外旅行が10.2%減の410億5680万円、外国人旅行が23.8%増の7億5904万円だった。

 募集型企画旅行の総取扱人数は、3.0%減の281万114人。国内旅行が2.9%減の255万6820人、海外旅行が8.6%減の20万7109人、外国人旅行が27.4%増の4万6185人だった。





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