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ビジネス ■第2819号《2015年10月31日(土)発行》

 
 

7〜9月業況、小企業は横ばい、中小企業は上昇
 日本政策金融公庫はこのほど、全国中小企業動向調査の7〜9月期分を公表した。同期の小企業(原則従業者20人未満)の業況判断DIは前期からほぼ横ばいのマイナス26.8だった。また同期の中小企業(原則従業員20人以上)の業況判断DIは4.7で、2期連続で上昇した。公庫は小企業の景況を「持ち直しの動きが緩やかになっている」として、前期の「持ち直しの動きがみられる」から判断を下方修正。中小企業の景況を「緩やかに回復している」として、前期の判断を据え置いた。

 小企業の業況判断DIは、業況がよいと回答した企業割合から悪いと回答した企業割合を引いた値。

 同期は前期(マイナス26.5)から0.3ポイント減とほぼ横ばい。来期(10〜12月期)はマイナス28.3で、今期から1.5ポイント低下する見通し。

 同期のDIを業種別に見ると、製造業がマイナス25.0で前期比1.5ポイント増。非製造業がマイナス27.2で、同0.7ポイント減。

 非製造業の中では、飲食店・宿泊業が同4.2ポイント増のマイナス21.0。運輸業が同9.3ポイント増のマイナス23.8。小売業(同5.3ポイント減のマイナス40.3)とサービス業(同2.7ポイント減のマイナス26.5)は前期比低下した。

 地域別では、北海道(同8.9ポイント増のマイナス28.6)と北陸(同6.6ポイント増のマイナス20.8)で前期比上昇した。

 一方、中小企業の業況判断DIは、前年同期比で業況が好転したと回答した企業割合から悪化と回答した企業割合を引いた値(季節調整値)。

 同期は前期(2.8)比1.9ポイント増の4.7と、2期連続で上昇した。来期は4.2と今期から0.5ポイント低下。来々期(2016年1〜3月期)は7.1と、今期から2.4ポイント上昇の見通し。

 今期のDIを業種別で見ると、製造業がマイナス0.1で、同1.5ポイント増。非製造業が8.5で、同3.1ポイント増。

 非製造業の中では、宿泊・飲食サービス業が同3.4ポイント増の15.9。来期、来々期もさらに上昇する見通し。

 地域別では、北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、九州の7地域でプラス水準となっている。



帝国データ調べ、9月の倒産ホテル旅館は8件

 帝国データバンクによると、今年9月のホテル・旅館経営業者の倒産(負債1千万円以上の法的整理)は8件、負債総額は22億5700万円だった。件数は前月比5件、前年同月比4件それぞれ増加(166.7%増、100.0%増)。負債総額は前月比7億2千万円減少(24.2%減)、前年同月比7400万円増加(3.4%増)した。

 件数は今年に入り、3月と並び4番目に多い数字だった。ただ、2カ月連続で1ケタ台にとどまった。

 負債総額は4番目に少ない数字だった。

 1月からの累計は、件数が前年同期比6件増(10.3%増)の64件。負債総額が同58億6200万円増(18.0%増)の383億4500万円。

1件、負債1千万円 9月の旅行業者の倒産
 帝国データバンクによると、今年9月の旅行業者の倒産(負債1千万円以上の法的整理)は1件、負債総額は1千万円だった。件数、額ともに2、6月と並ぶ今年最少を記録した。

 件数は前月比5件、前年同月比4件それぞれ減少(83.3%減、80.0%減)。負債総額は前月比22億6500万円、前年同月比5億2600万円それぞれ減少(99.6%減、98.1%減)した。

 1月からの累計は、件数が前年同期比5件減(17.2%減)の24件。負債総額が同11億3100万円減(27.8%減)の29億3900万円。





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