日本・シンガポール国交樹立50年、観光交流を促進へ |
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JNTOの松山理事長(右)とSTBのリヨン副長官がロゴを発表 |
日本政府観光局(JNTO)とシンガポール政府観光局(STB)は1月28日、日本とシンガポールが外交関係を樹立して今年で50年を迎えることを踏まえ、観光交流の促進に関する協力の覚書を締結した。年間を通して観光需要を喚起する事業を展開していく。
訪日旅行の促進に向けてシンガポールで行う事業では、日本食を提供する84店舗で訪日旅行商品などが抽選で当たるプレゼント企画を2〜3月に展開。チャンギ空港には3月に華道家、假屋崎省吾氏の大型フラワーアレンジメント作品を展示。訪日旅行をPRするフェアも10月に開催する。
訪シンガポール旅行を促進する事業は、楽天トラベルでシンガポールへの旅行、航空券、ホテルなどを予約するとポイントが10倍になるキャンペーンを1月27日〜3月31日に展開。シンガポールでは、ホテル、観光施設、ツアーなどで日本人向けに特典を提供する企画に15社が参加している。
1月28日には東京都内のホテルで記者発表会を開催。JNTOの松山良一理事長、STBのリヨン・ユウキョン副長官が、観光交流の促進に向けたPRに活用するロゴを披露した。
シンガポールからの昨年の訪日旅行者数は前年比36%増の30万9千人で過去最高。日本からの訪シンガポール旅行者数は、昨年1〜11月で72万2千人だった。 |
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ショッピングツーリズム協会などがインバウンドセミナー |
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講演する弓削氏 |
ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO、田川博己会長)と日本インバウンド・メディア・コンソーシアム(JIMC、桑原信彦理事長)はこのほど、「インバウンドセミナー」を東京都内で開催した。JIMCはインバウンド客向けフリーペーパーを発行する企業を中心に構成された任意団体。旅行会社、百貨店、マスコミなどが参加した。
JSTO監事でJIMC副理事長の弓削貴久氏(ダイヤモンド・ビッグ社メディア・マーケティング事業本部副本部長)は、「台湾人旅行者のトレンド」と題して講演した。昨年11月に開かれた「ITF台北国際旅行展」にJIMCとしてブース出展し、現場で実際に1275人の訪問者から回答を得たアンケートの結果を紹介。訪日台湾人旅行客の傾向や特質を探った。
「日本への旅行経験」についての質問には89%が「行ったことがある」と回答。内訳は1回が15.4%、2回が15.4%、3〜4回が22.5%、5回以上が35.9%で、70%以上がリピーターだった。
「日本滞在中の交通機関」は、電車59%、路線バス19%、高速バス15%、レンタカー5%、タクシー3%、その他1%という回答結果で、訪日リピーターが公共交通機関を乗りこなしている実態が明らかになった。
「日本滞在時のインターネット通信手段」は、34%がWi—Fiのモバイルルーター、32%が無料Wi—Fi、15%がレンタルSIM、13.6%が国際ローミングと回答。「海外旅行中、SNSに旅先での情報をアップしているか」という質問には、84%が「アップする」と答えた。1日のアップ頻度は1〜2回が44%、3〜5回が27%。5回以上が25%で、SNSを通じたクチコミの重要性が浮き彫りとなった。この背景の一端について弓削氏は「日本のフェイスブック(FB)人口は2200万人で、総人口の17%。一方、台湾のFB人口は1600万人で実に総人口の67%に上る」と解説した。
また「日本旅行に行く際によく利用する旅行会社」について聞いたところ、1位雄獅旅遊、2位東南旅行社、3位燦星旅遊網旅行社、4位ezTravel、5位五福旅行社、6位大興旅行社、7位山富国際旅行社、8位創造旅行社、9位JPTIP、10位鳳凰旅行社、11位大栄国際旅行社、12位信安旅行社、13位廣徳旅行社となった。
「日本旅行で体験してみたいことは何か」という問いへの回答は、温泉・旅館が25.5%、伝統文化体験(浴衣・茶道など)が21.8%、食事が18.1%、遊園地・テーマパークが14.9%などとなった。 |
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