環境省は4日までに、2014年度の「温泉利用状況」をまとめた。それによると、15年3月末現在の温泉地数(宿泊施設のある場所)は全国で3088カ所、前年同月時点と比べ10カ所減った。前年度は3年ぶりに温泉地数が増加したが、再び減少に転じた。
15年3月末現在の源泉総数は2万7367カ所で、同38カ所減。総数のうち、利用源泉数は1万7323カ所だが、自噴は4142カ所にすぎず、前年度と比べて118カ所減っている。
未利用源泉数は1万44カ所で、うち自噴は3348カ所だった。温度別源泉数をみると、最も多いのは42度以上で、1万2574カ所となっている。25度以上42度未満は6859カ所、25度未満は4021カ所。
湧出量は自噴が毎分73万3740リットル、動力は189万6687リットル。自噴は増えているものの、動力は約2万リットルの減少。
宿泊施設数は13年度比80軒減の1万3278軒だが、延べ宿泊利用人員は約1億2797万人となり、約155万人の増加に。また、国民保養温泉地の延べ宿泊利用人員は約23万人減の872万6377人。温泉利用の公衆浴場数は67カ所増え、7883カ所となっている。
温泉地数を都道府県別に見ると、最も多いのは北海道の246カ所。次いで長野県(221カ所)、新潟県(151カ所)、福島県(134カ所)、青森県(132カ所)の順で、東日本が上位を占めている。最も少ないのは沖縄県の8カ所だった。
一方、源泉総数では様相が変わる。大分県が4381カ所と断トツで、鹿児島の2771カ所を大きく上回る。以下、静岡県(2274カ所)、北海道(2222カ所)、熊本県(1354カ所)、青森県(1089カ所)と続く。最も少ないのは温泉地数と同様沖縄県で、11カ所。
利用源泉数のうち、自噴の割合が大きいのは大分県(659カ所)、北海道(433カ所)、鹿児島県(342カ所)、長野県(277カ所)など。
2014年度の温泉利用状況(06年4月9日)