日観振、「アカデミー」とDMO推進室を設立 |
日本観光振興協会は1日付で、「日本観光振興アカデミー」と「DMO推進室」を設立した。地域支援や日本版DMO(観光地域づくり推進法人)の後押しをする。
日観振はこれまで、シンポジウムや研修会など人材育成事業を実施してきたが、アカデミー設立を通して「体系的な人材育成に取り組み、地域への支援と観光立国実現を目指す」という。
具体的には、(1)地域の多様なニーズと課題に対応する人材育成メニューを「観光地域づくり研修なび」を通じて提示し、公募により地域で開催する(2)各分野における中核人材育成に向け、テーマごとに必要となる研修カリキュラムを策定、集合教育を実施する(3)専用サイトを開設し、アカデミーに関する一元的な情報の発信、提供を行う—などの事業を手掛ける。
また、DMO推進室はDMOの地域への「形成・導入」といった実践に向けて、自治体や観光協会、観光業界からの日本版DMOに関する照会・要望などにワンストップで対応する。
シンポジウムやセミナーなどを通じた普及啓発活動や動向調査などを実施し、DMO形成を支援していく。 |
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国交省、観光振興へ高速バス、LCCを利活用 |
国土交通省はこのほど、国内観光の振興、国際観光の拡大に、高速バスやLCC(格安航空会社)を生かす当面の取り組みについて方針をまとめた。高速バスやLCCに関する情報プラットフォームの構築、プロモーションの強化などに関係者が連携し、今年度の早い時期に取り組む。
成田空港のLCCターミナルや東京・新宿のバスターミナル「バスタ新宿」の開業を踏まえ、国交省は昨年12月、「高速バス・LCC等の利用促進協議会」を立ち上げて施策を検討している。協議会には、LCCや高速バスの事業者、空港会社などが参加している。
高速バスの情報プラットフォームでは、外国人向けの情報サイトは複数あるが、外国人に利用しやすいような情報の集約が必要として、主に外国人を対象とした高速バスサイトのリンク集を管理を行う主体を整理した上で構築する。LCCの情報プラットフォームの整備では、LCCの認知度やイメージの向上につながる情報、LCC拠点空港へのアクセス情報などを集約したサイトを構築する。
このほか国内外の旅行者に向けた高速バス、LCCのイメージプロモーションの実施を検討。LCCと高速バスの乗り継ぎチケットや高速バスの外国人向けフリーパスの開発も検討していく。 |
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国際観光文化交流協会、9月に下呂でフォーラム開催 |
国際観光文化交流協会(藤野公孝会長)は11日、第6回総会・記念講演会を東京・墨田区の東武ホテルレバント東京で開いた。藤野会長はあいさつで「インバウンド旅行客数も観光予算も倍増しているが、観光立国を実現していく責任は観光業界の現場にあることを忘れないでほしい」と出席した旅館・ホテル関係者、自治体関係者らに呼びかけた。
総会では、昨年は草津温泉で開いたフォーラムを、今年は下呂温泉で開催することを決定。「国際観光文化フォーラムin下呂」として、9月2日に下呂温泉の水明館で開く。
女性専門キャリア講師3人を招き、「観光・おもてなし」について語ってもらう。講師は、料理研究家でフランス観光局親善大使の藤野真紀子さん、日本シェアハウス協会理事でコミュニケーションコンサルタントの響城れいさん、りそな総合研究所・産業能率大学総合研究所・PHP研究所講師の井原恵津子さん。司会進行は柴田書店「月刊ホテル旅館」編集長の武田真理子さんが務める。フォーラム参加費は5千円。
本年度からの新規事業として研修事業を開始することも決議。ホテル実践講座「接遇マナーと第一印象」を6月上旬に全国4カ所で、同「クレーム対応術」を10月上旬から中旬に全国10カ所で行うことを決めた。受講費用は会員1万円、非会員2万円に設定した。
記念講演会では、福田峰之衆院議員が「マイナンバー制度と観光」と題して講演。自民党IT戦略特命委員会事務局長で、マイナンバー制度の骨子の設計、実施にも携わってきた福田議員は、「19年には、訪日外国人に対して、在外公館で旅券データに紐づけた個人番号カードを交付することも計画している。例えば旅館・ホテルでは、予約受付時に本人特定ができるようになり、ノーショウ防止にもつながる」などと話した。 |
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