日本政策金融公庫はこのほど、全国中小企業動向調査の1〜3月期分を公表した。小企業(原則従業者20人未満)の業況判断DIはマイナス30.9で、前期比6.7ポイント減とマイナス幅が拡大。中小企業(原則従業員20人以上)の業況判断DIはマイナス2.6で、同7.5ポイント減と4期ぶりに低下した。同公庫は小企業の景況を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」、中小企業の景況を「弱い動きはみられるものの、緩やかに回復している」とした。
小企業の業況判断DIは、良いと回答した企業割合から悪いと回答した企業割合を引いた値。同期は「良い」の回答率が18.9%、「悪い」の回答率が49.8%だった。
業種別では、飲食店・宿泊業がマイナス30.9で、前期(昨年10〜12月期、マイナス28.0)比2.9ポイント減。サービス業がマイナス36.2で、同10.2ポイント減。運輸業がマイナス26.6で、同18.8ポイント減。非製造業7業種では、情報通信業のみマイナス幅が縮小(マイナス16.9、同1.3ポイント増)し、ほかは拡大した。
10の地域別では、全地域でマイナス幅が拡大した。
来期(4〜6月期)は、全業種で今期比1.9ポイント減のマイナス32.8と、マイナス幅がさらに拡大する見通し。このうち飲食店・宿泊業は同1・6ポイント増のマイナス29.3とマイナス幅が縮小する見通し。
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中小企業の業況判断DIは、前年同期比で好転と回答した企業割合から、悪化と回答した企業割合を引いた値(季節調整値)。
昨年4〜6月期から3期連続で上昇していたが、4期ぶりに低下するとともに、マイナス水準に転落した。
業種別では、宿泊・飲食サービス業が20.8で、前期(20.3)から0.5ポイント上昇した。
9の地域別では、関東、のみがプラス水準(0.2、前期比2.4ポイント減)となり、ほかはマイナスに落ち込んだ。北陸がマイナス11.9(同12.4ポイント減)、北海道がマイナス10.2(同7.5ポイント減)と、2ケタのマイナス値となった。
来期は全業種が今期比2.5ポイント増のマイナス0.1。このうち宿泊・飲食サービス業は10台のプラス水準を維持する見通し。