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地域観光 ■第2848号《2016年6月11日(土)発行》    
 

青森県が都内で周遊観光セミナー、多彩なルートPR
シュプレヒコールで気勢を上げる青森県の三村知事(中央)ら

 青森県と同県観光連盟は2日、東京のホテルグランドパレスで「青森県・津軽海峡周遊観光セミナー」を開いた。同県の三村申吾知事が出席し、北海道新幹線を利用した同県と道南地域を巡る多彩な観光ルートをPR。7月1日から開催される「青森県・函館デスティネーションキャンペーン(DC)」の成功を願うシュプレヒコールも行い、会場を盛り上げた。

 三村知事は「新幹線の開業は新たな観光需要を喚起する大きなチャンス。7月からはJR6社とのDCも開催される。われわれは観光コンテンツの磨き上げに取り組んできた。旅行会社の皆さまには、青森県と函館のコンテンツを多様な交通機関で組み合わせて立体的に周遊する観光ルートの開発にお力添えをいただきたい」と述べた。

 三村知事は北海道新幹線やフェリー、飛行機を利用した2泊3日の観光モデルコースを紹介。「函館山の夜景を観賞した翌日は青森の夏祭りを楽しんでもらいたい」「函館朝市の海鮮丼、古川市場(青森市)ののっけ丼と、青函の丼対決を楽しんでほしい」と、青森、函館両地域の祭り、グルメ、温泉をPRした。

 ゲストとして参加した北海道経済部の木本晃・観光振興監は、函館と木古内を結ぶ道南いさりび鉄道の観光列車「ながまれ海峡号」など、新幹線開業後の北海道の二次交通網を紹介。

 セミナーの最後に青森県の観光関係者が登壇し、三村知事を中心に「青森・函館DCがんばろう」とシュプレヒコールをあげた。



定山渓温泉が開湯150周年、節目の年祝う
開湯150周年を記念した祝賀会

 「札幌の奥座敷」として市民や観光客に親しまれている札幌市の定山渓温泉の開湯150周年を記念する祝賀会が5月31日、同温泉地内のホテルで開かれた。主催は定山渓観光協会。関係官庁などの来賓や地元の関係者ら約160人が出席し、節目の年を祝った。

 定山渓温泉は、1866(慶応2)年に修験僧の美泉定山により発見され、札幌市とともに発展してきた。市中心部から車で約50分。現在、小金湯、豊平峡地区と合わせて21の宿泊・日帰り施設があり、年間160万人が訪れている。

 祝賀会では、同観光協会の金川一男会長が温泉の歩みを説明。「明治の開拓に従事した人たちも利用して疲れをとったのだろう」と述べ、「北海道産業の根幹をなす観光にしっかり力を注いでいく」とあいさつした。

 来賓からは、温泉の魅力を生かした特色ある観光地域づくりについて期待を込めた祝辞が寄せられた。また、姉妹温泉の有馬温泉(神戸市)から観光協会の當谷正幸名誉会長が駆け付け、祝杯の音頭を取った。

 定山渓温泉では、開湯150周年を記念したさまざまな事業を展開する。4月から来年1月までの間を4回に分け、クイズの回答者から抽選で150組300人を招待する企画を実施。7月末には野外ライブ、ジャズフェスの開催を予定している。6月1日からは温泉街から渓流沿い散策路のライトアップも始めた。毎年恒例の各イベントも150周年の特別企画として実施する。



別府市、11月に温泉テーマの新イベント開催
長野恭紘市長

 震災の影響で開催が延期されていた別府市東京事務所の開所式が5月31日、東京・永田町のキャピトルホテル東急で開催された。式典で長野恭紘市長は11月21、22日に温泉をテーマにした新たなイベント「別府ONSENアカデミア」を開催することを発表した。

 式典にはアイスランドのハシネス・ヘイミソン駐日大使、国会議員、旅行会社、全国温泉所在都市協議会メンバーなど約200人が出席。

 長野市長は風評被害の影響で観光業が大きな打撃を受けていることを説明し「夏までに完全復活を遂げたい。別府は変わらず元気」と強調。12年ぶりに開所した東京事務所を中心に情報発信を強化していくとした。

 別府市旅館ホテル組合連合会から副会長の西田陽一氏(おんせん県観光誘致協議会会長)、同副会長の小出英治氏、野上泰生氏が登壇し「別府は元気に営業中です」とPRを行い「今だからこそ原点に戻って、心から酔わせられるような『極楽地獄別府』を作っていく」と抱負を述べた。

 別府ONSENアカデミアは国内外の温泉所在地の関係者が集まって、温泉の新たな可能性について話し合い、世界に向けて発信するもの。

 1日目にはアイスランド大使、ニュージーランドロトルア市長による世界の温泉活用についての基調講演と国内の温泉所在都市協議会会員が温泉地の現状と課題などを討論するパネルディスカッションを予定。2日目には温泉と美容、健康、エネルギーの活用についての分科会開催と「別府温泉宣言」の採択を予定。

 イベントが開催される11月を「別府ONSENアカデミア月間」とし、1カ月を通して市内全域で温泉と美容、健康、文化、芸術、食などをテーマにしたイベントや体験プログラムを開催する。



那須塩原市、7月からサマーキャンペーン開始

 栃木県那須塩原市は7月1日から8月末まで、市内と塩原、板室両温泉エリアを対象にサマーキャンペーンを実施する。「今年は家族連れに加え、女子旅のプランも造成、新たな客層を呼び込みたい」(那須塩原市観光局)と力を込める。

 サンリオとタイアップした企画は今年で2回目。リーフレット=写真=はハローキティと市の牛乳消費拡大PRキャラクター、みるひぃが表紙を飾っており、消費者の関心を誘う作りとなっている。

 期間中、塩原や板室の旅館・ホテル(34軒)に「ハローキティファミリープラン」「ハローキティ女子旅プラン」で泊まった人にハローキティフェイスタオルやハローキティ風呂敷をプレゼント。旅館・ホテルもさまざまな特典を付け、例えば光雲荘では女性客に温泉みすとやフェイスパックをプレゼントする。

 7月30、31日にはハローキティが「とて馬車」に乗って温泉街をパレードするほか、とて馬車をハローキティ仕様とし、記念乗車券も販売する。

 塩原温泉夏まつり(8月14、15日)やニジマスのつかみ取り(7月23日〜8月21日)、天然ほたる鑑賞会(7月7〜31日)などのイベントでキャンペーンを盛り上げる。





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