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旅館・ホテル ■第2850号《2016年6月25日(土)発行》    
 

日本旅館協会、針谷会長を再任
再任された針谷会長、選出された副会長が登壇

 日本旅館協会(2755会員)の2016年度通常総会が15日、東京都港区のホテルインターコンチネンタル東京ベイで開かれた。役員改選(任期2年)で理事、監事を選任し、理事会で針谷了会長(滋賀県・湯元舘)を再任した。事業計画では、生産性向上の促進事業、外国人労働者の雇用に関する要望活動などを推進する。一部の支部連合会が実施している会員施設を対象とした宿泊実績調査の全国への拡大も目指す。

 2期目に入った針谷会長は「皆さまの協力を得ながら全身全霊で課題に取り組む。ライフワークである旅館業の振興、発展、地位向上にがんばっていきたい」と述べた。支部連合会の会長が務める副会長は9人のうち7人が新任で新体制となった。

 事業計画に掲げた生産性向上への事業は、昨年度から取り組みを本格化。協会が選定したモデル旅館・ホテル8軒を対象に観光庁のコンサルティング事業が実施されているほか、協会の取り組みと連動した観光庁の生産性向上に関する実践型講座「ワークショップ」が全国20カ所で6月下旬から順次開始される。「旅館業を成長産業にする第一歩が生産性向上。ワークショップなどの事業にぜひ参加してほしい」(針谷会長)。

 外国人労働者に関しては、インバウンドの拡大、人手不足などを背景に活用への期待が高まっている。就労のための在留資格の要件緩和、技能実習など研修制度の宿泊業への拡大などを求めた運動を展開する。

 宿泊実績調査は現在、北海道と東北の2支部連合会が実施中。対象施設から宿泊人員、売り上げに関する回答を得て毎月集計している。回答はインターネットのクラウドサービスを活用して作業を効率化している。経営への活用はもとより、災害に伴う経済的な被害への対策を行政に求める際などにも必要な統計となることから各支部連合会での実施を促していく。

 また、民泊問題に関しては、「家主不在型民泊に反対する」と題した総会決議を採択した。決議の内容は以下の通り。(1)法の下の平等をうたった憲法第14条に則り、空きマンションを借りて営業するなどの家主不在の施設は、等しく旅館営業許可を取るべきである(2)現在、旅館業に課せられている旅館業法、消防法、建築基準法、耐震改修促進法、バリアフリー法、風俗営業法、省エネルギー法、建築物衛生法、水質汚濁防止法、地方税法などをイコールフッティングの原則によりマンション並みにすべきである(3)無許可宿泊施設の取り締まりを強化すべきである。



JTB旅ホ連、60年の節目迎える
あいさつする福田会長

 JTB協定旅館ホテル連盟(3885会員)は14日、2016年度通常総会を東京都台東区の浅草ビューホテルで開いた。福田朋英会長は「昨日で満60歳を組織が迎えた。100年企業のJTBのビジネスパートナーとしてふさわしい、また、60年という年輪にふさわしい、旅ホ連活動をしていきたい」と会員に協力を求めた。

 JTBを代表してあいさつした田川博己会長は「15年度の宿泊販売は、4200億円の目標に対して4403億円と目標を大きく上回った」と報告。今年度は「スタートは熊本地震もあり、厳しい環境だが、こういう時こそ旅ホ連とJTBグループの結束が試される」と連携強化を強調した。

 16年度事業は「活発な支部活動、魅力ある地域づくり」を基本テーマとして「宿泊増売」「地域振興・観光振興」「人財育成」「組織強化」の四つを柱に進める。宿泊増売については、JTBの16年度宿泊販売目標4500億円の達成のために、「JTBからの4つのお願い」などに協力する。

 「お客様紹介運動実績上位旅館・ホテル」や「サービス優秀旅館・ホテル」などの表彰も行われた。

 17年度の総会は来年6月12日に東京で開催する予定。

 【サービス最優秀旅館・ホテル】
 大規模旅館=佳翠苑皆見▽大規模ホテル=Okinawa Spa Resort EXES▽中規模=心のリゾート海の別邸ふる川▽小規模=山荘無量塔

 【サービス優秀旅館・ホテル】
 大規模旅館=知床グランドホテル北こぶし、日本の宿古窯、ホテル清風苑、加賀屋、兵衛向陽閣、ホテル白菊

 大規模ホテル=京王プラザホテル、ウェスティンホテル仙台、ホテル グランパシフィック LE DAIBA、名古屋マリオットアソシアホテル、大阪マリオット都ホテル、ホテル日航熊本、ホテルモントレ沖縄スパ&リゾート

 中規模=望楼NOGUCHI登別、花巻温泉 佳松園、鬼怒川金谷ホテル、サン浦島秋季の里、ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド、JRホテル屋久島、ザ・テラスクラブアットブセナ

 小規模=ニセコ昆布温泉鶴雅別荘 杢の抄、茶寮宗園、強羅花扇 円かの杜、古屋旅館、松井本館、御宿 由府両築、百名伽藍



ホテル華の湯、夏休みプランをスタート
料理体験プラン(イメージ)

 福島県・磐梯熱海温泉のホテル華の湯(菅野豊社長)は7月1日から毎年恒例の夏休みプラン「ワクワク夏祭り」をスタートする。

 「ホタル鑑賞プラン」をはじめ、3歳から小学生までの子どもとその親が参加でき、魚釣りや昆虫採集などを行う里山体験学習の「おっぱなし山学校」などの体験プランが充実しているのが特徴だ。

 昨年好評だった「料理体験プラン」の今年のテーマは、「オリジナル軍艦巻き作り」。親子でコックコートを着て創作寿司作りが楽しめる。

 他にも、射的ゲームや、ミニビリヤード、起き上がり小法師絵付けなどを楽しめる「お祭り広場&キッズドリームランド」も用意。体験型商品は7月初旬から8月末日までの間、期間を問わず参加できるものをそろえた。

 また、8月13〜15日の3日間、ホテル玄関前に特設やぐらを設けての「盆踊り大会」も昨年に引き続き開催する。

 「今年も親子で楽しめる数多くのプランを用意した。ぜひ、問い合わせてほしいと」と東京案内所の橘直樹所長。





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