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地域観光 ■第2854号《2016年7月23日(土)発行》    
 

大分県、震災からV字回復目指す
左から諫山氏、西田氏、生野氏

 大分県東京事務所は15日、東京・銀座の坐来でマスコミや旅行エージェントを対象に、別府、由布院、日田の観光の現状と今後の取り組みについてパネルディスカッション形式で情報発信した。熊本地震以降の支援に感謝するとともに、直後から実施してきた各地の対応を紹介。おんせん県観光誘致協議会の西田陽一会長(つるみ観光、ホテル白菊社長)は「秋以降はV字回復を目指す」と語った。

 別府を代表して西田会長、由布院温泉観光協会の生野敬嗣事務局長、日田温泉小京都の湯みくまホテル・若旦那の諌山泰崇氏の3人が意見交換。各地が行ってきた独自の取り組みなどを発表した。

 別府は、県民、九州全域、西日本へと段階的に拡大しながらPR活動を行ってきた。特に西日本地域に対しては新聞に全面広告を10日間連続で出すなど注目を集めた。6月25日からは、福岡—別府の往復バスと亀の井バスの1日乗車券、「神様キット」と名付けたオリジナルの入浴セットなどを付けた「神様チケット」を5千円で販売し、好評を得ている。

 由布院は、黒川温泉と連泊割引などの共同事業「黒川×由布院 夢をつなぐ200日」をスタートさせた。誘客や情報発信にとどまらず、今後は地域づくりを両温泉地で考えるシンポジウムも開催する。

 来春には由布院駅に隣接して「由布市ツーリストインフォメーションセンター」が開業する。生野事務局長は「地震を機に広域連携の重要性を感じた。由布院だけにとどまらず、九州全域の情報発信の拠点とすることも視野に入れている」と説明した。

 日田は、震災を機に全旅館で障子、ふすまを新しくし、7〜9月は川で花火を打ち上げるなどのおもてなしを始めた。夏場の名物である屋形船での夕食に続き、今年はシーズンオフとなる10月から屋形船でのバーを計画している。

 最後に生野事務局長は、由布院は41年前の大分県中部地震の際、地元の旅館経営者らが辻馬車や音楽祭、映画祭などの企画を次々に打ち出し、現在の高級感漂う温泉地へとイメージを新たにし、復興させたことを語り、「今回の震災を機に改めて由布院のイメージづくりについて若い人も加わって議論が深まっている。この現象は県内各地で起こっている。5年後、10年後に注目してほしい」と強調した。



OKINAWA離島コンテンツフェアに約200人が来場
東京会場の様子

 沖縄県外の観光業界関係者を対象に、沖縄離島観光の魅力をPRし、さらなる需要喚起を図る「OKINAWA離島コンテンツフェア2016 in TOKYO」(沖縄県、沖縄観光コンベンションビューロー〈OCVB〉主催)が14日、世界貿易センタービル38階(東京・浜松町)で開かれた。現地の観光事業者や観光協会など29団体が出展、首都圏の観光関係者186人が来場し、活発な商談が行われた。

 沖縄離島を4エリア(八重山諸島、宮古諸島、15離島=沖縄本島周辺離島、久米島)に分け、地元の旬の観光情報を提供。各出展者は、体験型プログラムを豊富に用意して、来場者に旅行商品の造成や送客拡大を呼びかけた。

 同フェアは今後、大阪で9月6日、名古屋で同8日に開催する予定になっている。問い合わせ先は、OKINAWA離島コンテンツフェア2016事務局TEL098(862)4629。詳細はホームページ(www.orcf2016.com)参照。

翁長由佳・OCVB国内事業部国内プロモーション課長の話
 今回実施した「離島コンテンツフェア in TOKYO」に関しては、首都圏旅行会社を中心とした186人の方々にご来場いただいた。

 4回目の開催となる今年度は、商談成約率の向上を図ることを目的に実施し、来場者からは現地の生の情報や新しい離島の情報が得られたと高く評価された。

 また、今回のフェアでは、地域交流型や離島ならではの素材を活用したコンテンツを紹介し、さらなる離島の魅力を発信することによって、4割以上の来場者から、沖縄離島旅行商品の造成を積極的に行いたいという評価につながった。

 9月にはこれまで開催をしてきた「東京エリア」に加え、市場ニーズの高い「大阪・名古屋エリア」にて開催し、新たなビジネスチャンス創出の場を構築することにより、さらなる新規商談成約の獲得に向けて取り組んでいきたい。





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