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ビジネス ■web増刊号《2016年7月30日(土)発行》

 
 

総務省調査、宿泊・飲食業の売上高3年ぶりに増加
 総務省はこのほど、個人企業経済調査(構造編)の平成27年結果を公表した。宿泊業、飲食サービス業の1事業所当たり年間売上高は945万7千円で、前年比9.9%増と3年ぶりに増加した。また年間営業利益は144万3千円で、同5.5%増と4年連続で増加した。

 ただ年間営業利益率は15.3%で、同0.6ポイント低下した。

 ほかの業種の年間売上高は、製造業が999万4千円で、同1.9%増。卸売業、小売業が1565万円で、同3.4%減。サービス業が488万8千円で、同8.7%減。

 製造業は3年連続で増加。卸売業、小売業は3年連続で減少。サービス業は2年ぶりに減少した。

 宿泊業、飲食サービス業の事業経営上の問題点(11項目から複数回答)は、「原材料価格・仕入れ価格の上昇」が71.6%、「需要の停滞(売り上げの停滞・減少)」が63.8%と5割以上を占めた。



帝国データ調査、上半期の企業倒産が7年連続減少
 帝国データバンクによると、今年上半期(1〜6月)の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は4114件で、前年同期比6.5%減少した。また負債総額は7677億9600万円で、同21.3%減少した。件数は7年連続、負債は4年連続で前年同期を下回った。

 件数は前期(2015年下半期)比でも0.1%減少した。直近のピークだったリーマン・ショック直後の2009年上半期比では、41.4%減と大きく減少している。

 負債総額は前年同期比、前期比(25.9%減)ともに大きく減少。半期ベースでは、2000年以降の最少となった。

 件数を7業種別に見ると、建設業、サービス業を除く5業種で前年同期を下回った。

 このうち運輸・通信業(同25.0%減、135件)と製造業(同19.3%減、518件)は10%以上の2桁減となった。建設業(同1.6%増、815件)は2009年上半期以来、7年ぶりに前年同期を上回った。

 製造業は底堅い生鮮食料品需要やインバウンド効果が食品分野に波及し、飲食料品関連の業種で倒産が減少。建設業は公共工事が減少傾向で、受注競争激化や人手不足の影響が表れている。

 9の地域別では、北陸を除く8地域で前年同期比減少した。

 このうち中国(同22.1%減、159件)、四国(同27.4%減、69件)、九州(同14.5%減、301件)は2桁の大幅減。北陸(同3.8%増、138件)は唯一、前年同期を上回った。

 中国は自動車や造船などの基幹産業の底堅さが地域にも波及。四国は国土強靭化基本計画に伴う防災工事需要があり、幅広い業種で倒産が減少した。北陸はサービス業が同60.0%増、建設業が同45.3%増と大きく増加した。

 大型倒産は、電力共同購買事業の日本ロジテック協同組合(東京都、破産、負債162億8200万円)、宅地造成・分譲のエンタープライズ自由ヶ丘(大分県、民事再生法、負債152億円)など。

 観光関係では、テーマパーク経営のファーム(愛媛県、民事再生法、負債51億円)、元・温泉旅館経営の相互開発事業(石川県、特別清算、負債50億円)。

前年比4.1%減少 6月単月の倒産
 帝国データバンクによると、6月単月の倒産は747件、負債総額は1023億3千万円だった。

 件数は前年同月比4.1%減少、前月比14.6%増加。負債は前年同月比10.8%減少、前月比3.5%減少した。

 件数は4カ月連続で前年同月を下回った。また負債は6カ月連続の前年同月割れで、6月としては2000年以降の最少を記録した。

 件数を7業種別に見ると、4業種で前年同月を下回った。このうち製造業(同27.7%減、94件)は10%以上の2桁減となった。

 運輸.通信業(同13.0%増、26件)と小売業(同6.3%増、168件)は4カ月ぶりに前年同月を上回った。

 サービス業は同1.8%減の161件。

 9の地域別では、北陸が増加、九州が増減なしで、ほかの7地域が減少した。

 このうち、中部(同5.8%減、113件)と近畿(同3.0%減、197件)は4カ月連続で前年同月を下回った。

 北陸(同66.7%増、25件)は前年同月を大きく上回った。

 東北(同6.9%減、27件)は6県全体で減少したものの、福島県は2カ月連続、岩手県は6カ月ぶりに前年同月を上回った。

 九州(56件)は初の熊本地震関連倒産が発生したが、金融機関の柔軟な対応もあり、前年同月と同水準となった。





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