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旅館・ホテル ■第2861号《2016年9月17日(土)発行》    
 

北海道、台風で宿泊キャンセル3万人 旅館協会支部調査
 日本旅館協会北海道支部連合会(西野目信雄会長、203会員)は、8月に相次いだ台風、大雨の道内産業・インフラへの被害を踏まえ、会員旅館・ホテルに緊急のアンケート調査を実施した。8〜10月の宿泊キャンセルは、回答した145軒分だけで延べ約3万人に上ることが分かった。道東を中心にキャンセルが発生し、経営への影響、風評被害の拡大が懸念されている。

 調査は9月3〜9日に実施。キャンセル件数は国内客、訪日客合わせて2万9214人に上った。地区別では道東が1万5590人、道北が6972人、道央が6401人、道南が251人。

 道東はキャンセル人数全体の53.4%を占め、月別では8月が5338人、9月が8671人、10月が1581人となった。キャンセルとして表れない旅行控えも相当数に上るとみられる。

 台風、大雨の被害による鉄道の運転見合わせや道路の通行止めに伴う影響に加え、風評被害の拡大が危惧されている。道東の施設からは「台風による豪雨報道の後、予約の問い合わせが止まり、風評被害が相当の数字になる見込み。旅行会社に聞くと、秋の団体の集客も思わしくなく、9月以降の集客が心配だ」などの声が挙がっている。

 北海道庁では、ホームページで「一部の施設を除き、ほとんどの観光施設は通常通り営業している。ぜひとも秋の北海道に」と風評被害の防止に向けて情報発信。道路状況や鉄道の運行状況では、国土交通省、JR北海道がウェブサイトで最新情報を提供している。



福寿荘、客室をリニューアルオープン
みさき亭の和洋室

 福寿荘(三重県志摩市、木村圭仁朗社長)はこのほど、東館3階と4階を新客室フロア「みさき亭」としてリニューアルオープンした。リニューアルに合わせてフロアの耐震改修工事も実施。ロビーラウンジと玄関のリニューアルも行った。

 みさき亭は的矢湾のロケーションを取り込んだ、家族客、女性客、アクティブシニア層に対応したというフロア。和洋室12室、展望風呂付き客室2室、ツインルーム2室に加え、各フロアに専用レストラン「SHIMA」を備えた。レストランでは伊勢志摩のブランド食材など旬の素材を使った料理を提供する。

 ベッドはシモンズ製を採用。展望風呂付き客室は入浴しながら朝日を眺められる。ツインルームは機能性にこだわったという。

 玄関には長屋門と庭園を配し、和風旅館の風格を持たせた。

 ロビーラウンジにはオープンデッキを新設し、海のリゾートでのくつろぎを提供する空間に演出した。

 10月31日まで新客室「みさき亭」誕生記念プランを販売している。

 TEL0599(57)2910。http://www.fukujyuso.co.jp



BMT、アパホテル客室で通販番組開始へ
 朝日放送グループのABCインターナショナルとホテル向けVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信サービスのブリッジ・モーション・トゥモロー(BMT)は7日、アパホテル客室のテレビを通じてショッピングができるインバウンドメディア「Made in Japan おもてなしチャンネル」を12月に始めると発表した。

 訪日外国人旅行客向けのショッピング番組をホテル客室内のテレビで放送し、画面上で注文、決済ができるようにする。東京都心のアパホテル11軒・3千室で12月に開始。2020年までに、他ホテルも含め対象を18万室まで拡大する計画だ。ABCインターナショナルが動画制作を担当。BMTはシステム運用を行う。

 訪日客がホテルにチェックインし、部屋に入ると、自動的に客室内のテレビが起動し、同チャンネルのテレビショッピング番組が始まる。第1弾として、訪日中国人宿泊客向けに、全編中国語・中国人キャストの番組を制作し、12月から放送を開始。今後、対象言語を英語、日本語、韓国語などに拡大する。

 客室で番組を見た訪日中国人宿泊客が、多言語コールセンターに電話で商品を注文。係員が手元のパソコンで商品登録をすると、客室テレビに注文情報が表示される。注文者が内容を了解すると、画面にQRコードが表示され、スマートフォン(スマホ)やタブレット端末のアプリでそのQRコードを撮影すれば決済が完了する。決済手段には中国人に一般的なアリペイ(支付宝)によるスマホ決済を採用した。

 韓国人、台湾人、欧米人、日本人向けには、VISA、マスター、JCB、AMEX、ダイナースの各カードによる決済を用意。日本人向けには各種電子マネーも使えるようにする。

 サービス開始時に販売する商品は、収納式ネックストラップ、和包丁、食器類など約30点。日本古来の「もてなし」の心が込められた逸品を選び抜いて紹介、販売するという。





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