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観光行政 ■第2862号《2016年9月24日(土)発行》    
 

特区民泊「2泊3日」を可能に、政府が要件緩和へ
 政府の国家戦略特別区域諮問会議(議長・安倍晋三首相)が9日に開かれ、国家戦略特区での民泊(特区民泊)について、最低宿泊・利用日数を現行の「6泊7日」から「2泊3日」に引き下げることを決めた。引き下げに向けて必要な法令改正に早期に取り組む。

 特区民泊の利用実態などを踏まえ、地域の事情により異なる宿泊施設の不足などの状況に「適切かつ迅速に対応できるよう選択肢の幅を広げる」のが狙い。法令改正では併せて、近隣住民との調整、宿泊者名簿の設置なども明確化する。

 諮問会議によると、東京都大田区や大阪府門真市、藤井寺市などで行われている特区民泊では、22事業者(うち個人事業者6人)が運営する27カ所(63室)を認定。これまでの滞在者は合計208人(うち外国人は104人)。今年中には福岡県北九州市などでも特区民泊が開始される予定という。


アニメツーリズム協会が発足、アニメ聖地88カ所選定へ
記者会見する(左から)アニメツーリズム協会の角川副理事長、富野理事長、坪井理事、藤田理事

 アニメ情報誌「Newtype(ニュータイプ)」などを発行するKADOKAWAは16日、JTB、JALなどの協力を得て一般社団法人アニメツーリズム協会(東京都千代田区)を設立した。アニメ作品の舞台となった場所を訪れる“聖地巡礼”が国内外のアニメファンの間でブームとなっていることから、「アニメ聖地88カ所」を選定し、地方誘客やインバウンド客誘致に役立てる。

 理事長にはTVアニメ「鉄腕アトム」などを演出し、「海のトリトン」「機動戦士ガンダム」などの監督を務めたアニメーション映画監督の富野由悠季氏が就いた。16日、東京都内で開いた設立カンファレンスには、クールジャパン戦略担当相の鶴保庸介参院議員、観光庁の田村明比古長官も駆けつけ祝辞を述べた。

 同協会では今後、(1)アニメ聖地、周遊ルートの造成(2)聖地となった地域と企業のマッチング(3)アニメ聖地を国内外メディアでPRする活動—などを行う。

 アニメ聖地とは、「アニメや漫画の舞台やモデルとなった地域や場所」「作家ゆかりの街や生家・記念館」「作品などに関連する博物館・建造物・施設」を指す。アニメ聖地88カ所は、日本語、英語、中国語簡体字・繁体字、タイ語、マレーシア語に対応した特設の応募サイトで「Newtype読者が選ぶ日本の名作アニメ・マンガ『聖地88カ所』」として全世界から募集。12月末まで応募を受け付け、選定の参考とする。応募は協会設立に先立って既に始めている。現在までのところ、日本で1位は「ガールズ&パンツァー」、台湾・香港の1位は「ラブライブ!」、タイの1位は「氷菓」、中国の1位は「チュララ?」。他には「らき☆すた」「新世紀エヴァンゲリオン」「艦隊これくしょん‐艦これ‐」「けいおん!」などが全体の上位10作品に入っているという。

 理事は次の通り。

 ▽理事長・富野由悠季▽副理事長・石川和子(日本動画協会理事長)▽同・角川歴彦(KADOKAWA取締役会長)▽理事・清水愼一(大正大学地域構想研究所教授)▽同・坪井泰博(JTB取締役)▽同・夏目誠(成田国際空港社長)▽同・藤田直志(日本航空副社長)▽同・村山慶輔(やまとごころ社長)▽理事兼事務局長・森好文(KADOKAWAインバウンド推進部部長)





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