JR四国、来春に新しい観光列車 |
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「四国まんなか千年ものがたり」の3号車車内イメージ |
JR四国はこのほど、来年4月1日から多度津駅(香川県)―大歩危駅(徳島県)間で運行を開始する新しい観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の内装デザインと運転時刻を発表した。
内装デザインのコンセプトは「日本のたたずまい」。民家のしつらえをイメージし木材(徳島県産杉など)に包まれた凛とした室内空間。鏡面の天井デザインは囲炉裏上部につられる火棚をモチーフにした。
1号車「春萌(はるあかり)の章」、3号車「秋彩(あきみのり)の章」は、それぞれ春色、秋色に彩られたソファが褐色の室内から鮮やかに浮かび上がるデザイン。左右両方向の車窓が楽しめる座席配列にした。
2号車「夏清(なつすがし)の章」「冬清(ふゆすがし)の章」は、曲線のテーブルやカウンターレイアウト。ホワイト&ブルーのカラーリングは「清(すがし)」を表す川や風の流れをイメージした。床フローリングは徳島県の伝統工芸品である藍染めがカラーモチーフ。
長さ7メートルのベンチソファは囲炉裏で灯りを囲む団らんの風景をイメージした。
運転ダイヤは、琴平や祖谷での観光を便利に設定。多度津駅発は10時21分で、善通寺駅10時27分、琴平駅10時48分、大歩危駅12時48分着。大歩危駅発は14時20分で、琴平駅16時52分、善通寺駅17時2分、多度津駅17時16分着。両列車とも秘境駅坪尻駅では停車し、ホームに下りることができる。大歩危、小歩危など絶景スポットでは速度を落として運転する。
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クラブツーリズム、新設計の観光バス100台導入へ |
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シートベルトを装着すると肩のランプが消灯する |
クラブツーリズム(クラツー)はこのほど、バスメーカー、バスシートメーカーと共同開発した観光バス車両「新型クラブツーリズム号」の導入をスタートした。バスツアーの品質向上を図るため「安全性」「快適性」を追求。業界初となる全席3点式シートや洗面台付き化粧室などを搭載した。18年度までに100台に拡大し、同社バスの標準車両としていく。
13日に行われたメデイア向け試乗会で、バス旅行部長の和田修寛執行役員は「ラグジュアリー感より、安心感にこだわり開発した。今後はクラツーの標準レベルの車両となる」と、開発の意図を説明した。
同社は今年、国内貸し切りバス安全運行基準を改めて見直し、強化を行っている。新型バス車両は安全性と快適性を追求するため、バスメーカーとシートメーカーと共同で開発を行った。
安全性では観光バス車両で初めて全席に3点式シートベルトを導入した。バスシートメーカーと開発したシートベルト装着確認システムも業界で初めて。装着すると座席のランプが消灯する。そのほかにも衝突被害軽減ブレーキなど最先端の安全機能を有している。
快適性でも業界初となる前方に座面がスライドする電動リクライニング機能シートを採用。骨組みから開発したシートは、座面の広さや高さ、合皮と布地を採用したカバーなどにもこだわり、座り心地を追求した。
また通常なら11列で45~55人乗りである座席を9列36人乗りに変更。窓は窓枠を少なくし、スモークなしのワイドガラスを採用した。
新型車両最大のポイントとして同社がアピールするのは広々とした洗面台付き化粧室。利用者の安心感に大きく貢献する。
新型車両は15日から2台で運行を開始した。今年度中に10台、18年度には100台に拡大していく。 |
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