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 ■観光業界人インタビュー 第2571号≪2010年7月24日(土)発行≫掲載
「上海万博」ツアー好調
訪日中国客拡大に課題


中国国家観光局 首席代表
范 巨●(ヨの下に火)氏


──5月1日に開幕した上海万博の来場者数が7月21日に3千万人を突破。1970年の大阪万博の過去最高入場者記録6422万人を上回る7千万人の目標達成が見えてきた。
 「順調に推移している」

──どこの国の観光客が多いか。
 「圧倒的に中国人の国内旅行。午後5〜12時の夜の部には、夕涼みとイルミネーション観賞をかねて上海市民が多数訪れている」

──訪問客の宿泊先は。
 「上海市内だけでなく、蘇州、杭州など周辺にまで広がっている。上海市と南京市を最高速度350キロメートル、最短73分で結ぶ高速鉄道が7月1日に開通したことも寄与している。長江デルタ地域の交通アクセスが改善した」

──上海万博を訪れるパックツアーが人気。日本人観光客の集客状況は。
 「軌道に乗っている。一例をあげると5月2日に上海市に到着した日本人は5千人いた。万博の会期終了は10月31日。日本人入場者数目標100万人の達成を期待している」

──一番人気のあるパビリオンは中国館か。
 「相当人気は高いのだが、残念ながら1日に5万人しか収容できない。中国館は永久保存が決まっているため、中国人は後回しにする人も多い」
 
 「日本館も人気だ。館内では、各自治体が地域をPRするイベントを連日のように開いている。訪日中国人観光客の誘致にも有効だと思う」

──7月1日から中国人向け個人観光査証(ビザ)の発給基準が緩和された。発給公館も全土に拡大。ビザの取得対象世帯数はこれまでの10倍、1600万世帯に拡大した。日本の観光業界はもとより、百貨店、家電量販店などの流通業が大歓迎している。
 「大手メディアはあたかも中国人観光客が10倍に増えるかのような報道をしているが、日本側の受け入れ環境が整わなければ実現は難しい。日本の観光業界には、直行便数の確保、中国人の受け入れ対応が可能な旅館・ホテルの拡充など、受け皿の準備をお願いしたい」

 「地方自治体による(中国人インバウンド客受け入れのための)環境整備はここ数年でかなり進んだ。公共交通機関や観光地での中国語(簡体字)表記が整ってきた。また、銀聯カードが使える商業施設数も急拡大した。大都市や全国観光地で無料配布される観光情報誌(フリーペーパー)や観光地図も簡体字版が増えた」

──中国人観光客はショッピングが好きだ。
 「中国人は旅に出たら家族や友人にお土産を買う。また欧米ブランド品は中国で買うより日本で買った方が安い。デジカメは日本だと最新モデルが手に入る。アウトレットモールに行けば安さに驚き、まとめ買いする」  

 「銀聯カードの09年の日本での決済額は240億円。同社の分析では現金決済額がこの5倍ある。訪日中国人101万人が1人平均14万円を消費した計算になる」

──訪日中国人客数は、1〜5月累計で前年同期比36%増の60万600人。日本の期待は大きい。
 「中国の1人あたりGDPが昨年、3千米ドルを超えた。ここを超えると海外旅行が爆発的に増えるという観光統計がある。日本もかつて海外旅行が急拡大した時代を経験している。中国も各先進国と同じ道をたどっている」

 「訪日中国人観光客の人数増は政策調整次第といえる。訪日韓国人観光客は90日以内の滞在ならビザが不要。台湾在住者も同様。ところが訪日中国人観光客についてはまだそこまでいっていない。一方、中国は03年から日本人観光客に対して15日以内の滞在ならビザを免除している。中国は日本人観光客を心から歓迎している」

──日本の観光業界にメッセージを。
 「中日間の双方向交流は、国民同士の相互理解につながる。人、物の自由な往来で両国は発展する」

 「観光地の宿は平日に外国人観光客を誘致することで、客室の有効活用ができるのではないか」

【はん・きょれい】
 86年、大連外国語学院日本語学部卒業、中国国際旅行社総社入社。89年〜90年高知大学人文学部留学。90年中国国際旅行社総社日本部処長。97年、中国国家観光局(東京)赴任。99年〜01年同首席代表代行兼国家旅遊局旅遊促進・国際連絡司アジア・オセアニア・アフリカ処副処長。07年5月、現職。46歳。

【聞き手・江口英一】


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