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観光業界人インタビュー 第2572号≪2010年8月7日(土)発行≫掲載
横綱・白鵬の「大使」就任
観光と食 ブランド化へ


地域振興アドバイザー
出村 明弘氏


 今年6月、北海道滝川市の観光大使に大相撲の横綱白鵬関が就任した。同市では、白鵬関を滝川のイメージリーダーとした地域振興を進めている。観光大使就任を実現させたのは、同市の地域振興アドバイザーを務めている出村明弘氏(プライムマネジメントコンサルティング代表取締役)。観光や食のブランド化に取り組む出村氏に話を聞いた。

──滝川市の活性化の方向性は。
 「滝川市は北海道を代表する農業中核都市で、その特性は“食彩”にある。旬の食を味わうことを発信するまちは全国にあるが、他のまちと差別化された強みとは何か。そこで滝川市では生産、加工、流通を通して、食の魅力を発信するとともに、『食の大切さを知り、感謝を学ぶことができるまち』を戦略化することが重要だと考えている」

──なぜ観光大使に白鵬関なのか。
 「国技大相撲の最高峰である“勝ち組”の象徴で、頂点を極めた“英雄”だからこそ説得力が生じる。角界入門以来、誰もがその将来性を予期していなかったが、あきらめることがなかった相撲人生、そして感謝の心を忘れず、青少年の健全育成などに尽くす人間性にも魅力を感じる」

 「滝川市の土地の米は『ななつぼし』と言い、縁起の良い名称で、縁起を大事にする大相撲ともフィットする。さらに滝川市は味付けジンギスカン発祥のまちだ。横綱の母国モンゴルは羊食文化であることなど、滝川市と多くの共通点がある」

──観光大使就任を承諾してもらえたわけは。
 「何度も横綱と2人だけで“まちづくり”と“感謝”をテーマに話をした。『私を生んでくれた母国モンゴルに、そして育ててくれた日本に感謝する』という思いを導き出した。その思いを具現化する1つの方法がモンゴルでの米づくりであるといきついた。モンゴルで流通している米は中国や韓国からの輸入米で、米作に向かない土地ではあるが、いつかはモンゴル人の手でおいしい米づくりを実現させたい、それがモンゴルの明日につながるまちづくりだと考えた」

 「おいしい米の産地は日本各地にあるが、モンゴルのような寒冷地で厳しい環境に耐えうる米作りには、寒冷地仕様の技術が必要となる。そこで滝川市が協力する。モンゴルに米作技術を提供する一方、モンゴルから研修生を受け入れ、両市でモンゴル人の手によって作られた美味な米の実現を目指す『白鵬米』プロジェクトを始動させる。これまで滝川市の米の全国的な知名度は高くはないが、横綱白鵬が認めた美味な米のふるさとが滝川市であることをブランド化の第一歩とする戦略だ。ウランバートル市と滝川市による米作の試行には数年かかりそうだが、その間に相互交流を深めるためにも、架け橋となる中心人物として観光大使の役割が重要だ」

──これからの展開は。
 「横綱の観光大使就任は目的ではなく、すべてのスタートだ。大使の任期は3年で、この3年を1つの区切りとして観光振興計画を軸とするまちづくりを具体的に推進していく。横綱就任で注目を集めた“観光都市”として、観光客や商業客にどのような滞在プランを勧めるのか、どのような料理やスイーツを楽しんでもらうのか、また来てもらうための施策は何かなど、このまちの魅力あふれる差別化されたメッセージを、まち全体が共有し、発信していく態勢の構築を急ぐことが大切だと考えている。同時に、この機を観光客誘引のチャンスとし、旅行代理店や旅行関連メディアに対して効果的なプロモーションを発信していく。具体的な旅行プランを季節ごと、ターゲットごとに企画、提案していくことが重要だ」

【でむら・あきひろ】
 札幌市出身。日大農獣医学部卒。三井観光開発などを経て、07年にプライムマネジメントコンサルティングを設立。道庁の「食のサポーター」も務め、観光や食のブランド化などに取り組む。現在、拓殖大学外国語学部講師、財団法人ロイヤルチェンバーオーケストラ事務局長。

【北海道支局】


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