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 ■いらっしゃいませ!  第2528号≪2009年8月29日(土)発行≫掲載
第548回「よその旅館ホテル」

熱川一柳閣(静岡県・熱川温泉)

石川専吉さん

──この夏、熱川温泉の入り込み状況はいかがでしょうか。
 「海水浴場があるので夏はトップシーズンですが、一般的な旅館は昨年より1、2割落ちています。梅雨明けが遅かったこと、地震や総選挙、1千円のETC割引などがアゲインストになりました。ただ、ここに来て天気が良いので予約が入ってきて、29、30日の土日はいっぱいです」

──お盆時期は今一つだったようですね。
 「当館もそうなのですが、高い料金を出していた旅館は苦戦していました。先日は、若い人に『お盆料金とは何ですか』と聞かれ、お盆のことを説明しましたし、今の世の中にお盆料金は合わないのではないかと考え始めたところです」

──宿の特徴は。
 「20部屋とあまり大きくない旅館ですので、新鮮な源泉掛け流しの温泉をお客さまにゆっくりと楽しんでもらえるよう努めています。特に3カ所の貸し切り露天風呂は、予約なし、無料で使えることもあって、とても好評です。女性客には色浴衣も無料で貸し出しています」

──経営の課題を教えてください。
 「安い旅館がはやっていますが、そこと料金で競争していくのは無理です。宿泊していただくためには納得性のあるものを提供していく必要があります」

 「例えば、料理は旬の食材を生かしたメニューを作り、それをネットで紹介して集客する。これまでは南伊豆産のアワビを確約したプラン、漁師鍋などがとても好評でした。サービス面では、古い旅館は年輩の女中というイメージがあるところですが、若いスタッフを使っています。その若いスタッフの頑張りがお客さまに評価されているようです」

【1泊2食付き1万2千〜2万5千円】


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