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　■いらっしゃいませ！　　第2539号≪2009年11月21日（土）発行≫掲載

第559回「よその旅館ホテル」

旅館多郎兵衛（秋田県・小安峡温泉）
伊藤多郎兵衛さん

──宿の案内を。
　「湯沢駅からバスで70分、元湯で下車すると目の前が宿です。2人以上ですと送迎もします。宿の歴史も古く私で12代目。寛文年間(1661年)からと文献に残っています」

──温泉が評判。
　「源泉掛け流しです。風呂は4カ所あり3年前にリニューアルしました。大浴場は樹齢100年を超えた秋田杉を存分に使った吹き抜けです。大浴場は石造り。材料は九州の阿蘇から取り寄せました。床が滑らないのと浴槽が石なのでほのぼのと温めてくれるようです。風呂が4つあるので、湯めぐりを楽しむお客さまもいて評判です」

──料理は。
　「すべて女将の手づくり。地産地消で野菜や山菜は、その日収穫した素材を使っています。渓流の川魚も同様です。旬の食材で多郎兵衛オリジナルの味でもてなしています。連泊されるお客さまには同じメニューではなく、毎日工夫しています。お客さまの喜ぶ料理をめざしています」

──客層は。
　「最近は若いお客さまが増えて、中高年の方々と半々ぐらいになりました。うれしいのは若いお客さまが次にご家族連れでいらっしゃることです。お客さまは地元だけでなく、最近は関東からの方が増えています。口コミで知ったとか。去年は岩手宮城内陸地震でお客さまは減りましたが今年は増えています」

──従業員教育は。
　「素朴でユーモアのある秋田なまりで接しさせています。料理を運んだとき、素材や中身を説明させ、お客さまに喜ばれています」

──今後の課題は。
　「大きな野天風呂を造ることです。春夏秋冬、多郎兵衛の温泉を楽しんで頂こうと夢を膨らませています」

【25室。1泊2食1万650円から】

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