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いらっしゃいませ!  第2576号≪2010年9月4日(土)発行≫掲載
第594回「よその旅館ホテル」

割烹旅館(青森県・浅虫温泉)

石井 克己さん

──一番のセールスポイントは。
 「会席料理です。その日に板長が市場に行って目利きし仕入れた新鮮な魚介を宿泊料金に合わせて提供しています。都会の人からは『全然、生臭くない』とよく言われます。太平洋、日本海、津軽海峡と三方を海に囲まれているので、魚介の種類は豊富。今の旬はウニやアワビですね」

──客入り状況はいかがですか。
 「8月はまあまあ。高速道路料金無料化の関係もあるのか、土日に集中しました。12月4日に新青森駅まで新幹線が延びるので、これで冬場が活気づいてくれればうれしい」

──新幹線には地域の人々の期待も大きいのでは。
 「そうでもない。青森県の観光は半年稼いで半年食う、と言われています。冬場に雪を見に来るのは酔狂なお客さま。新幹線効果で2、3割でもアップしてくれたらいい」

──外国人客は来ますか。
 「ぼつぼつとあります。この前はイスラエルの夫妻、ブラジルの夫妻でした。1組は大手の旅行会社から。もう1組はホームページからで、日本の人が友だちを紹介してくれたようです」

──会話は問題ないのでしょうか。
 「2組とも日本語はだめ。ですが、身ぶり手ぶり何とか通じます。同じ人間と人間ですから、びくびくする必要はありません」

──客層は。
 「10年来のリピーターが中心で、関西や東京からの高齢な夫妻が多いですね。8室の旅館で家族的なおもてなしをしているのですが、その雰囲気が喜ばれています。大女将は86歳、女将は64歳。ともに現役で、先頭に立ってバリバリやっています」

【1泊2食付き1万8千円から】


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