──料理がセールスポイントとありますが。 「九重夢ポークや豊後牛、冠地鶏など、地元の素材を使っています。筋湯温泉名物の極楽温鶏も、事前に予約すればお出しできます。鶏の中に野菜を詰めて、近くの『小松地獄』で2時間半蒸し上げたものです。口に入れるととろけるぐらい肉が柔らかくなります。『よそでは食べられない料理だね』と言われます。芽吹く時期には近くの山でふきのとうやわらびを採って、お出ししています」 ──温泉は。 「筋湯の名前の通り、体の筋に効くと言われます。今は少なくなりましたが、昔は1週間や10日、長い人だと20日ぐらい滞在して、体の疲れを癒やしていました。無色透明で、柔らかいお湯です。源泉かけ流しで、24時間入っていただけます」 「うちのお風呂は貸し切り制で、ほかのお客さまと一緒にならないようにしています。今はプライベートを大切にする人が多いですよね。誰にも気兼ねなく、ゆっくり入っていただけます。すぐ近くに4カ所の共同浴場がありますので、お客さまにはそちらもお薦めしています」 ──サービスで心掛けていることは。 「親戚の家に来たような気分になっていただこうと、お客さまには接しています」 ──客層は。 「平日は子どもの手が離れた団塊世代のご夫婦、週末はご家族連れが多いですね」 ──悩みごとはありますか。 「ここ数年の不況ですね。値段を下げれば予約も入ってくるのでしょうが、そういう問題ではないと主人とは話しています」 ──1泊2食の料金は。 「8千円からでお願いしています」 【13室、約30人収容】