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いらっしゃいませ!  第2605号≪2011年4月16日(土)発行≫掲載
第622回「よその旅館ホテル」

山の宿 太船(大分県・筋湯温泉)

渡辺文代さん


──料理がセールスポイントとありますが。
 「九重夢ポークや豊後牛、冠地鶏など、地元の素材を使っています。筋湯温泉名物の極楽温鶏も、事前に予約すればお出しできます。鶏の中に野菜を詰めて、近くの『小松地獄』で2時間半蒸し上げたものです。口に入れるととろけるぐらい肉が柔らかくなります。『よそでは食べられない料理だね』と言われます。芽吹く時期には近くの山でふきのとうやわらびを採って、お出ししています」

──温泉は。
 「筋湯の名前の通り、体の筋に効くと言われます。今は少なくなりましたが、昔は1週間や10日、長い人だと20日ぐらい滞在して、体の疲れを癒やしていました。無色透明で、柔らかいお湯です。源泉かけ流しで、24時間入っていただけます」

 「うちのお風呂は貸し切り制で、ほかのお客さまと一緒にならないようにしています。今はプライベートを大切にする人が多いですよね。誰にも気兼ねなく、ゆっくり入っていただけます。すぐ近くに4カ所の共同浴場がありますので、お客さまにはそちらもお薦めしています」

──サービスで心掛けていることは。
 「親戚の家に来たような気分になっていただこうと、お客さまには接しています」

──客層は。
 「平日は子どもの手が離れた団塊世代のご夫婦、週末はご家族連れが多いですね」

──悩みごとはありますか。
 「ここ数年の不況ですね。値段を下げれば予約も入ってくるのでしょうが、そういう問題ではないと主人とは話しています」

──1泊2食の料金は。
 「8千円からでお願いしています」

【13室、約30人収容】



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