──宿の売りは。 「源泉かけ流しの温泉です。泉質は、ナトリウム—炭酸水素塩・硫酸塩温泉。名前の通りのにごり湯が特徴です。泉温は54度と高めなので、冬場は温泉の熱を床暖房に利用するなどして調節しています。床暖房のおかげで、館内は冬でも浴衣で過ごせます」 「浴槽は露天風呂が付いた男女別の内湯と、宿泊客に無料で利用していただけるヒノキの貸切風呂があります。当館は下呂市ではありますが、御嶽山の7合目、標高1800メートルにありますので、露天風呂から見る星空は格別です。また貸切風呂というと2、3人用が多いですが、当館の貸切風呂は5〜7人が余裕を持って入れる大きさがあり、人気です」 ──料理は。 「1年を通して鍋料理をお出ししています。これからの時期は近くで取れるキノコをたっぷり使ったキノコ鍋です。宿泊料金や要望に合わせて、名産の飛騨牛もしゃぶしゃぶや溶岩焼きなどで供します。朝食では、飛騨の郷土料理『朴葉味噌』をお出ししています」 ──集客は。 「ほとんどが直予約です。『日本秘湯を守る会』に入っておりますので、秘湯の会のスタンプ目当てのお客さまも3分の1程度お越しになります。秘湯のお客さまは休日平日関係なくお越しになるので、ありがたいですね」 「これからの時期は御嶽山などに登る方が多くなります。冬季は、当館から車で20分ほどのところにある『チャオ御岳スキー場』に来た若い方もお越しになります」 「山奥なので、お客さまの増減もそれほど多くありません。温泉のほか、豊かな自然を大切にしながら、夏の涼しさなどを売りに、淡々とやっていきたいですね」 【13室、1泊2食1万3千円から】